INTERVIEWEE
一般社団法人 海と空キネマ
代表理事 とめぞう さん(55)
短気だからこそ知る笑顔の大切さ
「身長164㎝、体重95㎏。季節により変動するので時価。3サイズは120㎝・120㎝・120㎝でほぼドラえもん。1968年三原市生まれのB型です。いいよいいよ。何でも聞いて」。
11月25日に県民文化センターふくやまで完成披露される映画『神さま待って!お花が咲くから』の企画・製作を手がけた海と空キネマ代表理事・とめぞうさん(本名:山下道隆さん)は、落語家として寄席の高座にも上がるだけあって軽妙な語り口が特徴だ。ウィキペディアによると、日本のものまねタレント、俳優、映像プロデューサー、ラジオパーソナリティと、多才ぶりが紹介されている。2020年に一般社団法人 海と空キネマを設立し、映像プロデューサーとしての活動が主となった。 他にも、長年介護事業に関わり、今も介護施設「ちっちゃいもみじ」を経営している。「映画も含めて仕事は全て〝笑顔〟に通じているんです。自分では結構短気な性格だと思うんですが、施設経営経験や芸人としての活動があるからこそ〝笑顔〟でいることの大切さも誰より感じているつもりです」と目がなくなるくらいの笑顔を見せる。
『神さま待って! お花が咲くから』
映画は、福山で生まれ育った実在の少女、森上翔華ちゃん(享年12歳)のエピソードを元にした、ファンタジーあふれるストーリー。「悲しい話だと思ってます? そうじゃないよ。彼女がふりまいた笑いと優しさ、元気、力一杯生きた輝きを伝えたいんです。ハンカチは要ると思うけどね。そんな内容に仕上がっています」。
とめぞうさんは、翔華ちゃんが旅立った2019年にラジオ番組を通してその存在を知り、「翔華ちゃんの映画を成功させる会」を立ち上げた。賛同者を募り、資金繰りをしながら昨年3月に手城小学校でクランクイン。だが多数のエキストラが名乗り出た府中市でのロケは、スタッフにコロナ感染者が出て中止になるなど撮影が進まず、「何度も挫折しそうになりました。ようやく完成しました」と感慨深い。ただ、「映画の世界は最後の最後、エンドロールが流れるまで何があるかわからないって言われています。油断はできません」と気の張りが緩む暇はない。
海、空、山を舞台に笑顔になる芸術を
「文化は、人が生きてきた生活の証で、芸術はその中でも〝想い〟の結晶だと思うんです。これからも海・空・山が広がる瀬戸内を舞台に、映画に限らず演劇・音楽・イベントといった幅広い芸術を発信していきたいと考えています。特に周りの人が喜び楽しんでくれるようなものを」と展望するとめぞうさん。まずは、目の前の映画に全力集中。「映画を見てもらった後は、きっと、誰かを笑顔にしたい!という優しい気持ちになれるはず」と語り、映画のワンシーンにあるファンタジーポーズ(両手の指でFを作る)を見せてくれた。
INTERVIEWEE DATA
一般社団法人 海と空キネマ
福山市津之郷町津之郷412-45
メール/info@umitosora-kinema.com
ホームページ/https://umitosora-kinema.com