INTERVIEWEE
情熱食堂 明神町店
店舗運営主任・店長
渡辺 達也 さん(38)
パチンコ店併設、誰でも通える食堂
情熱食堂は、4月末現在で北海道から山口まで38店舗。パチンコ店併設食堂として、全国最多の支持を集めている。明神町店は、国道2号 明神町交差点のちょうど西北の角にあり、はためく幟が目印。入口はパチンコ店とは別になっており、施設利用者はもちろん、会社員や家族(18歳未満もOK)など幅広い客層で賑わっている。
本社のある福島県出身の渡辺さんが、この明神町店の店長。とはいえ、本社付の店舗運営主任として、関西から山口まで約20店舗の店長を兼務し、味やサービスといった運営チェック、新規出店準備で各地を飛び回っている。入社は30歳を過ぎた頃。その前は東京や千葉で10年以上、飲食店のマネジメント業務にあたっていた。「若い頃は、とにかく都会に憧れていたんです。そろそろ福島に戻ろうかと思ったとき、やはり飲食関係の仕事がしたくて、情熱食堂の面接を受けました。こだわりや業界ナンバーワンの理由も知り、ここで働きたいと転職を決めました」。
伝説の味をマネジメント
情熱食堂といえば、「伝説の唐揚げ定食」や「秘伝の焼肉定食」に代表される店内仕込みの手作り料理が有名。Aランク以上の米を使い、大盛無料などのこだわりがある、ガッツリ系メニューでも知られている。人気の秘密は、さらに各店舗ごとの味と食材の追求でもあるという。「福島出身の私と各地の好みは、しょっぱさが絶対違います。看板メニューの唐揚げも、詳細は秘密ですが、地域ごとのレシピを作っているんですよ。定番と言われる麺などの仕入れも、各地で評判の業者とタッグを組んで、地域で愛される味を考えています」。情熱食堂が流行れば流行るほど、地元も潤う仕組みでもある。
伝説の唐揚げ人気を猛追するのが、渡辺さんの現在のイチオシ「台湾まぜそば」。ピリ辛台湾ミンチをもっちり太麺に乗せた汁なし麺で、「花椒、生ニラ、おろしニンニクなどパンチのきいた味。女性にも人気です」。ニンニク抜き可、大盛り、追い飯無料も嬉しい。
いつか福山のソウルフードに
渡辺さんが福山を訪れるのは、月に数回ほどだが、明神町店には特に思い入れがあるそうだ。「オープン直前に西日本豪雨災害があり、物流や人員に影響が出るなどしたんです。スタッフと一緒に頑張らなきゃ!と奮闘して、なんとか予定通りスタートを切りましたが、東日本大震災を経験した私には、特に応援したい店となりました」。
とはいえ、全店舗への目配りにも妥協はない。各地で唐揚げの食べ歩きは趣味と言えるほどで、「ここの地域にはこの味!というものを体感しているところです。年月がかかるかもしれませんが、いつか情熱食堂の味が福山の味、ソウルフードになることを目指しています」。夢を膨らませながら、6月の九州初出店にも思いを馳せた。
INTERVIEWEE DATA
情熱食堂 明神町店
福山市明神町2丁目17-12
TEL:084-999-8186