INTERVIEW No.886
パン教室 Studio_Ciel(シエル)
主宰 鳥井 淑子 さん(58)
おとなの習い事にパン作り
神辺の自宅をリノベーションして、パン教室を始めました。パンを焼いて販売するプロを育てるというよりは、家族や友人との会話や笑顔が増えるような、40代からの大人の習い事を目指しています。
そのため、生地作りのハードな部分はホームベーカリーにまかせて、時短で手軽、失敗しないオリジナルレシピによる手作りパンを伝えています。
マンツーマンが基本で、最大でも2人までの少人数制。生徒さんそれぞれのペースに合わせてでき、聞きたいこともすぐ尋ねてもらえるスタイルです。
自分が楽しく家族も喜ぶ
私自身も子育てが落ち着いた50歳から、何か趣味を持ちたいと市内のパン教室に通いました。こねて、焼きあがる楽しさと、食べてくれる家族との会話や笑顔が増えたことで、暮らしが充実して、一気にのめり込んでいきました。
コロナ禍には大阪の先生のオンライン教室を受講し、講師育成コースに進みました。
当時、私は公務員でしたが、パン作りは自分が楽しいことをしながら周りも笑顔になる、こんないいことはない!と早期退職を決めました。37年間勤務しましたが、我が子も「自分の好きなことをしたら」と背中を押してくれました。
第2の仕事人生を踏み出してみて、私ってやっぱり人が好きなんだなと実感しています。実は人見知りなんですと言うと、なかなか信じてもらえないほど楽しんでいます。ぜひ一緒に日常を忘れて特別な時間を過ごしてください。パンを作りたいだけではなくて、来たらまた話ができると喜んでもらえるのも嬉しいことで、みなさんの趣味などを覚えておいて、前のお話の続きがすんなりできるといいなと思っています。
パン作りで人生を豊かに
オリジナルレシピは現在100種類以上。生徒さんのリクエストを受け、私の家族が納得してくれるまで試作して試食して、また試作して試食して…。家族の協力あってのレシピが次々に完成しています。
まずは、「ハイジの白パン」を体験してみてください。フワッフワの食感に驚かれるはずです。通常の講習で一番人気は口の中で溶けていくような「過激なミルク食パン」。ミルクをこれでもかと加えたため、手ごねは不可能です。お孫さんにプレゼントしたい「スティックパン」など、「こんなに簡単で美味しいの?」とびっくりしてもらっています。クリスマス前には「シュトーレン」も作ります。
私の次の目標は、レッスン動画を作ること。家で何回でもみてもらうことができるので、機材を揃えて準備しています。
10年先を考えたとき、きっと今と同じようにやっているのではないでしょうか。焼いてみたいと言われるパンのリクエストに応えてレシピを考えながら、声を上げて笑い、イキイキと向き合っているー。そんな人生を謳歌したいと思っています。
■ PROFILE
1967年福山市出身。37年間の公務員生活後、早期退職しておとな世代に向けたパン教室をスタート。100種類以上のレシピを考案し、リクエストに応え続けている。
■ SHOP DATA
パン教室 Studio_Ciel(シエル)
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