INTERVIEWEE
手城公民館/延近 和敏館長
福山には地域と行政が協働して育てる「ばら花壇」が随所にありますが、その出発点はここ、手城公民館の花壇「てしローズ」でした。植栽は2010年。住民のまちづくりへの想いと、行政の市内のばらを100万本に増やそうという想いが重なって完成し、ここから全市へ広がりました。
翌2011年5月から手城公民館で「てしろばら祭」がスタート。毎年、福山ばら祭の翌週の日曜日に、満開のばらを愛でながら読み聞かせやステージ、エ作、抽選会などを楽しんでいます。2012年には“ばらのまち福山”の由来と歴史を伝える絵本「ゆうちゃんとまほうのばら」が、地域と行政が連携して発刊されました。これは「てしろばら祭」での読み聞かせで、子どもが「福山はなぜばらのまちなの?」と質問したことがきっかけとなり生まれました。そして、絵本の絵を担当した学区内の洋画家・花岡寿一さんは、2016年から「てしろばら祭」限定の黒板アートを、公民館2階でご家族とともに制作、披露しています。
お祭りの1週間前から夜な夜な制作活動を続け、お祭り当日、1日限定で披露されます。お祭りが終わると消される儚いアートだからこそ、感動もひとしおです。このように、学区に新たな活動や縁を生み出したばら花壇は、私たちの誇りであり、お宝です。「ローズふくやま」「ウルヴァリンFUKUYAMA」「福山城」など、福山だけ のオリジナル品種を含めて約30種のばらが、今年も華やかに咲き誇って私たちを癒してくれるはずです。
「学区に明るい文化の香りを」と願って、手城小学校や近隣の幼稚園などを会場に1984年に始まった文化祭。それが手城学区ふれあい大会です。36度目を数えた昨年は10月最後の日曜日に開催。好天に恵まれ、来場者は延べ4500人を記録しました。また、交通安全推進モデル事業地区に選ばれていた年だったのでパトカーも展示。ちびっこたちに大好評でした。
和太鼓やダンスなどのステージ、老若男女の作品展、手軽な工作体験など様々なコーナーがありますが、中でも目玉は体育館で開催されるバザーです
ありとあらゆる生活必需品が所狭しと並び、価格は最高で1000円程度。ゴルフバックや日本人形など、お値打ち品が出品されること多々あるので、毎年開場を待ちわびる人々が列をなしています。入場料10円を含め、収益金は学区の福祉活動などにあてています。
毎年ボランティアだけで300人が関わっており、開催前には小学生が描いたポスターを地域のあちこちに貼ってPR。当日、小学校校庭では、児童や園児が描いた自画像を万国旗のようにつないで吊るすため、子どもたちは自分の絵や友達の絵を見つけては嬉しそうにはしゃいでいます。子どもから大人まで、お目当のものを目掛けてやってくる我が学区の一大イベントで、文化祭としては市内最古級だということも、自慢できるポイントです。
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