INTERVIEW No.811
有限会社 杉原建材サービス
取締役 田原 優次 さん(37)
近〜長距離、約20台が稼働
杉原建材サービスは、一般貨物自動車運送業者です。1986年に建設資材の輸送からスタートしたことが社名の由来になっており、2001年に一般貨物の許可を得ました。
現在は10t車のウイングや平ボディといった大型車をメインに、クレーンの付いたユニックなど、社員数の1・5倍にあたる約20台を所有し、中国地方を中心に近距離から長距離輸送まで行なっています。建築資材以外にも自動車部品や金型など大型資材が得意です。
義父の会社に就職希望
私自身は繊維会社の営業担当として大阪で勤務した後、地元に帰って、JFEのスチール研究所に就職しました。義父の杉原剛が立ち上げたこの会社や事業に魅力を感じて入社を希望したのが、2020年のことです。大型免許を取得してドライバーを務めながら、新事業もスタートさせました。杉原建材の中に、もうひとつ別の会社があって、そこを経営しているような位置づけでもあり、自分のことを「プレーイングドライバー」だと思っています。
ユニットハウスの新事業
新事業は、ユニットハウスやプレハブを取り扱う「ビッグ10 広島展示場」。フランチャイズで、加茂町にあります。
ここでは、5年落ち、10年落ちなどの中古を購入し、倉庫や事務所、部屋などの用途に応じて内装や塗装を変え、機能性を持たせるなどの付加価値を付けた上で販売しています。ちょっとしたリノベーションといったところでしょうか。キャッチフレーズは「大人の秘密基地、あります」。使い途にワクワクする実物が並んでいます。
事業導入にあたってはFC側から提案があり、私が代表して神奈川のFC本社を見学。内容と実状を持ち帰り、社内で協議の上乗り出すことにしました。「物流の2024年問題」と言われるトラックドライバーの人材不足を考えると、何かせんといけん!というのは間違い無く、地場の仕事にも目を向けた結果です。また、燃料代高騰できつい昨今、ユニットハウス売買はその大きさゆえに配送料がとても高くつきますが、自社で運べばそのコストを抑えることができ、荷物を届けて〝空〟で帰るトラックを使って運べる場合も…。結果、お客様にもリーズナブルに提供できるため、メリットがあると考えました。
運送業の強みを活かして
来年の夏には、義父から社長を受け継ぐことになっています。運送という軸はブレることなく、運送があるからできる、運送と相性の良い事業、つまり〝勝てる事業〟を展開予定です。具体的には言えなかったり、まだ漠然としていたりですが、運送がネックになっている企業と連携して、新しい価値を生み出そうとアンテナを張っているところです。社内で一番若い自分ですが、物流業界を牽引すべくチャレンジしていきます。
■ PROFILE
1986年生。神辺町出身。繊維会社、スチール研究所を経て2020年、杉原建材サービスに入社。ユニットハウス事業も展開する「プレーイングドライバー」。来夏より代表を受け継ぐ。
■ SHOP DATA
有限会社 杉原建材サービス
広島県福山市神辺町新徳田364
TEL:084-962-2073
公式ホームページ http://www.sugiharakenzai.com