【異業種リレーの「わ」No.828】ご飯のおとも、だし、酒の肴に ー 瀬戸内の海産物と珍味 ー

INTERVIEW No.828
浜中商店(はまなかしょうてん)
営業担当 濱中 泰希 さん(28)

祖父が創業して半世紀

 浜中商店は、尾道の乾物屋です。海産物・珍味の卸・小売を営んでおり、ネット通販、全国発送もしています。
 1972年(昭和47年)に祖父の勇が創業しました。尾道商工会議所そばの海産物会社で働いていた経験を生かし、行商人が集まる吉和から近い、今の店舗の隣にあった建物を借りてスタートしたと聞いています。父が後を継ぎましたが、私が大学4年生の時に他界。母が代表を引き継ぎ、私も12月で中退し、家業を手伝いに急遽戻りました。
 いずれは尾道へ戻るにしても、当時はスーツを着て走り回る営業職への憧れもあり、周りの友人たちが羨ましいと思うこともありましたが、家業で自分なりの営業をやっていけばいいと思うようになりました。

特徴的な商品、贈答にも

 先代から不動の人気は、新鮮で無添加の瀬戸内のいりこです。小ぶりで身が柔らかく、旨味があり脂があっさりしただしが取れます。尾道や福山を中心に県東部のうどんやラーメン、和食といった飲食店のだしに卸しています。昆布や鰹節も卸しているので、多くの方が当店の商品の味を、どこかで口にされているかもしれません。一般のお客様には、いりこの量り売りもしています。
 お酒のあてになる珍味、干物をそろえ、ご飯のおともにぴったりの、油紙に包んだ佃煮12種も準備。当社だけの限定販売品もあるので、色々な味と素材を試してみてください。
 日持ちする品が多く、辛党の方へのお土産、贈答にも喜ばれています。相手の好みを考えながら、自分で乾物をセレクトして箱詰めできる店は、最近では珍しいようです。常連さんは包装紙のデザインも気に入っていると言われていました。

新しい時代の乾物屋

 近年は、海産物以外の取扱いも出てきました。小学生が100円を握って来てくれるのは、駄菓子が目当てです。行事用のお菓子セットの依頼があり、仕入れた残りを売ったのがきっかけになりました。製麺所の特製尾道ラーメンも当店だけの取扱いで人気です。委託で、愛犬用のイノシシや鹿など手作り無添加ジャーキーも置くようになりました。どれも人とのつながりから始まったものです。
 今後の課題としては、若い方にも興味を持ってもらう全国的な事業を展開していくことです。まだ具体をお伝えできる段階ではありませんが、めっちゃいいじゃん!と思う自社製品を送り出したい。思い入れを持ち知り尽くして売りたいというか。だし教室も開きたいですね。先日、カルシウムが足りないと病院で言われていた方が毎日うちの商品を摂って数値がよくなった!と言われていて、とても嬉しくて。乾物が身体に良いこともアピールしていきたいです。利益は後からついてくると信じ、こだわりの商品を手がけたいと考えています。

■ PROFILE
1996年生まれ。尾道市出身。祖父が1972年に創業した「浜中商店」に入社。3代目の母を支えながら、現代の乾物屋として全国につながる新たな事業展開も模索する。

■ SHOP DATA
浜中商店(はまなかしょうてん)
広島県尾道市東元町24番12号
TEL:0848-23-3778
Instagram/@_hamanaka_
HP/https://hamanaka-shoten.com/

 
 

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