INTERVIEWEE
Aily Ballet Studio(エイリーバレエスタジオ)
主宰 長崎 愛 さん (40)
指導者として所属ダンサーとして
広島、山口をまたいで展開する名門クラシックバレエ教室「小池バレエスタジオ」で指導していた長崎さんが、結婚出産を機に福山へ引っ越してきた。
広島市生まれ。「習っていた友達が楽しそうで、発表会の衣装にも憧れて、母親に何度も頼んでようやく叶いました」。小1からバレエを習い始めると、中学から小池バレエに移って練習に一層熱を込め、高校卒業後は指導する側に。自分のクラスを持ち、幼児からおとな、ボーイズククラスなど、これまでに300人以上を指導、プロとして活躍するダンサーを何人も育て上げた実績を持つ。
2005年から、アメリカでも屈指のパフォーマンスで知られるコロラドバレエ団に、縁あってアプレンティス(研修生)として所属。年間ツアー約100公演をこなし、アカデミーレッスンを受け、学校訪問でバレエの歴史や楽しさを伝えるなど「バレエしかない3年間を過ごしました」と振り返る。
子どもたちの心と向き合うために
帰国し、再び指導の日々に戻るが、「心がくじける子、精神が不安定な子も数人見てきました。中には寝不足が原因では?と思う子もいたのですが、なぜ早く寝たほうがいいのか?にすら答えられない私でした。子どものことをもっとわかって指導したいと思いました」。2013年、早稲田大学人間科学部の通信教育課程へ。有名なスポーツ選手も多く学ぶオンライン授業で「同じゼミには、世界選手権やオリンピックで活躍した人もいました。他にも結婚出産後の人もいて、何か別のことを頑張りながら学ぶ、魅力的な背景の人が多かったです。私も出産の時期と重なり、産院でも授業を受けるなどして真剣に取り組みました」。児童発達支援士、発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得している。
バレエの楽しさを伝えたい
子育てもひと段落し、この4月から少しずつ活動を再開。週間スケジュールには、広島の小池バレエへ長女と行く日や、神石のインターナショナルスクールでプライベートレッスンをする日もあり、福山の地ではイチセトウチ内にある天井の高いスタジオで週に一度レッスン日を設けた。幼児、児童、研究科があり、1クラス8人まで。「少人数制なので丁寧に教えられ、レベルや目標に合わせられます。バレエを習うと姿勢が美しくなり柔軟になると言われます。基礎を大事にして、お家に帰って〝バレエ楽しかったよ!〟と踊って見せてくれるような楽しさを伝えたいですね」。子どもの頃の自分と重ねるように語る。
「人と比べるより昨日の自分と比べる。そんな気持ちになってほしいです。将来はバレエを通じて劇団や音楽、芸術に生かしてもらえたら素敵ですね」。いつか様々な舞台に立つ教え子たちを招いて、福山で発表会ができればとも思い描いている。
INTERVIEWEE DATA
Aily Ballet Studio(エイリーバレエスタジオ)
福山市西町1-1-1 iti SETOUCHI 内
【Eメール】a.ballet-studio@hotmail.com
https://coubic.com/aballetstudio