【くつろぎの店 匠/喜村 暁】ー 噂のかき小屋号がやって来るー かき弁当で料理の腕をふるう

INTERVIEWEE
くつろぎの店 匠(くつろぎのたみ たくみ)
店長 喜村 暁 さん(34)

かき小屋ブランドをご自宅まで

 「弁当を宅配した家のお隣やすぐ近所へお届け。そんなことが何回もあるんですよ」。くつろぎの店 匠の店長で、コロナ禍の現在、系列店のかき小屋福山港店で調理する喜村さんは、最初は伝票を間違えたのではないかと首をひねったそうだ。「お客様のクチコミのおかげのようです」。
 噂になっているのは、カキを使った3種の弁当宅配事業。「カキは江田島産。一番身が大きくてぷりぷりした4月に急速冷凍して使用しています」。1個500円〜800円とどれもお手頃で、喜村さんのイチオシは「かき弁当」。カキフライと鶏唐揚げ、カキのお惣菜に、特製タルタルと瀬戸田レモンが入る。+200円で白ご飯が「かき飯」に変更できるカキ尽くしだ。配達はちょっと目立つ車《かき小屋号》でやって来る。「千円以上注文したら無料で届けてくれるよ」と、つい周りに教えたくなるのかもしれない。

オフシーズンに味自慢の弁当を

 例年なら、かき小屋は5月〜9月末までお休みのはず。なのに弁当で営業している理由は、通常朝5時まで営業する、くつろぎの店 匠のほうにあった。「自粛要請が出ても常連さんの客足が遠のかず、万が一感染者が出たら店名を口にしないかも…感染経路不明になる…。オーナーが苦渋の決断をして休業することになりました」。そして、長引くコロナ禍を乗り切るため、かき小屋で売上げを出す道を選んだという。例年オフシーズンは他店でアルバイトをしているスタッフも、収入が激減して苦しんでいるということで、かき小屋に呼び集めた。
 1ヶ月半経った今は、もう少しで軌道に乗るかどうか、というラインまで来たそうだ。「反響がとても有難いです。〝同情で買ってもらうのはいけん、旨くて安くて、こんなとき役に立つ弁当を〟と話し合ってスタートしたので、リピーターが増えたことで、間違ってなかった!と涙が出る思いです」。

和洋の料理人歴をいかして

 匠で15年間〝キム〟として親しまれながら調理・接客をしてきた喜村さん。「一時期ホストを経験して、実家の加茂から近い匠が雑誌に載っているのを見て、面白そう!と募集もないのに押しかけました」と笑うが、料理のほうの不安は全くない。実は大阪の辻料理専門学校で日本料理を修め、有名ホテルに就職後は洋食も極めている。元々が「小学生のとき、ドラマ《味いちもんめ》で中居君に憧れたのがきっかけ」という根っからの料理人だ。
 今は惣菜にもその腕前をいかし、オードブルにも対応しながら、スーパーの店頭やお惣菜コーナーへと販路を広げている。「仕事後のビールが楽しみです。差し入れ待ってます! あと彼女募集!」。軽口をはさみながらも、「匠の復活が1日も早くできたらいい。そしてずっと、匠で働きたい」と真剣な願いを語っている。

INTERVIEWEE DATA
くつろぎの店 匠(くつろぎのたみ たくみ)
広島県福山市神辺町神徳田579-1
TEL:084-960-3285

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