【異業種リレーの「わ」No.793】地域のアート作家が集う拠点になれば

INTERVIEW No.793
ギャラリー/デザイン/貸しスペース sankaku(サンカク)
絵画作家・カメラマン 和田 道雄さん(62)

地元作家のアート作品が楽しめるギャラリー

 本通船町商店街にある「サンカク」は、ギャラリー兼デザイン事務所です。ギャラリーは地元の作家さんを中心に絵画や彫刻、工芸、書などのアート作品を展示しています。その他、ワークショップやミニコンサートなど、多目的な貸しスペースとしてもお使いいただいています。
 デザイン事務所は、私とイラストレーターの妻、デザイナーの娘でやっております。

「サンカク」をはじめたきっかけ

 私は一昨年まで、高校の美術教師をしていました。その傍ら制作活動を続け、地元での発表のほかに、東京の新国立美術館で展示される公募団体に出品したり、東京での個展を行ったりしてきました。2012年には地域で活動する作家のグループを立ち上げ、今年12回目のグループ展を開催します。仕事をしながらモチベーションを維持して制作を続けていくことは難しいと感じていて、いつか何かの形でそういう作家さんのサポートができないかと思っていました。
 「サンカク」は元々私の生家で8歳まで住んでいました。母と祖父母が営んでいた洋品店は地元の人が自然と集い、話をする、縁側のようなお店でした。退職して、叔父が管理する商店街の倉庫となっていたかつての店舗に入った時、懐かしさを感じると同時に思ったよりいい空間だと感じました。そして店舗を作家さんや美術愛好家の皆さんの集まる場所、縁側のようなギャラリーを作ろうと借りることにしてしまったのです。家族もびっくりでしたが協力してくれました。予算も限られているので、自分達で出来ることはDIYで、出来ないところはプロにお願いし、ギャラリーの空間をリノベーションしていきました。たまたま来てくださった水道屋さん、大工さんが教え子で、不思議な縁を感じました。皆いい仕事をしてくれて感謝しています。
 はじめるにあたって、自分の経験から、展示をして終わりではないギャラリーにしたいと思いました。マスコミ等に広報をしたり、作家さんと来場者の橋渡しをしたりして、作家さん自身が次につながったと思える展示を心がけています。そのために展示前から作家さんと対話を重ねて、展示のイメージを共有し、終了後は展示の内容を記録したアーカイブの制作や、WEBでの紹介などをしています。スタッフにイラストレーター、デザイナーもいるので、最近では、ロゴマークの制作、作家の作品集の冊子の制作もはじめています。特に作品の写真の見せ方は、長年研究をしてきたのでお役に立てる自信があります。
 一見ギャラリーは敷居が高そうに思われますが、入場無料で気軽に立ち寄っていただける空間です。お一人でも小さいお子様と一緒でも大歓迎です。小学生が来てくれることも増え、作家さんも色々な人との交流が楽しいと言ってくださっています。本通は改修されて綺麗になり、2017年には土木学会デザイン賞優秀賞を受賞した商店街です。本通をお散歩しながら、お立ち寄りいただけたら嬉しいです。

■ PROFILE
1960年生。福山市出身。高校の美術教師をしながら、制作活動を続ける。退職後の昨年5月にギャラリー、貸しスペース、デザイン事務所「sankaku(サンカク)」をオープン。

■ SHOP DATA
ギャラリー/デザイン/貸しスペース sankaku(サンカク)
広島県福山市船町5-11
TEL:070-3775-3339
https://3sankaku.com/

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