INTERVIEWEE No.654
L.I.G hair(りぐへあー)
代表 信岡 洋二 さん(42)
原点に帰って独立
Life is good.の頭文字をとってLIG(リグ)。お客様やスタッフ、この店に関わる全ての人の人生が良くなるようにと願い、2010年3月にオープンしました。
美容師を目指したのは高校3年生のときです。幼少時から続けてきた水泳に見切りをつけ、当時、ヘアスタイルに興味があったのもあり、東京の美容学校に進学しました。
卒業後、4年間勤めた自由が丘の小さな美容室が今の私の原点です。世界的美容サロン「ヴィダルサスーン」のインストラクターでもあったオーナーは、高い技術を持ち、ワンパネル(人差し指と中指でつかめる一束)を丁寧に扱う人で、学ぶものが多かったです。その後、福山に戻り何店舗かで働きましたが、あれほどの刺激は得られませんでした。
そのため、徐々にこの仕事に魅力を感じなくなり、これで最後と思って飛び込んだのが、美容室の大手チェーンでした。そこでは、私1人で月に200人担当したぐらい目まぐるしい毎日で、気付けば8年が経過。やがて、お客様にもっと自分らしいサービスを提供したくなり、独立しました。
LIGでは、自由が丘の店の落ち着いたスタイルを再現しました。お客様との対話を大切に、ワンパネルに自分の技術を注ぎ込むような丁寧なサロンワークを心掛けています。お客様に満足していただくのはもちろん、自分自身が納得できる仕事ができています。
満足度は技術次第
20年以上美容師をしていますが、髪質にコンプレックスがないという人に、まだ会ったことがありません。誰もが自分の髪に何かしらの不満を抱えて美容室に来られます。髪質のメリットもデメリットも一番よく知るご本人が、色々自分で試したあげく来られるのですから、無理難題をリクエストされたとしても当たり前。その理想に、できるだけ近づけるのが我々プロの腕の見せどころです。
美容師の基本はカットです。でも、カットが上手いってどういうことだろう。美しく切り揃える技術があること?お客様が望む髪型を再現できること?似合う髪型を提供できること?きっと、それら全てができて初めて、多くの方に支持されるのでしょう。
この10年でお客様の求めるレベルは上がりました。自分に似合う髪型を追求する人が増えています。満足するお客様が、10人になるか100人になるかは美容師次第。私は、私を必要としてくださるお客様のために、腕を磨く努力をし続けたいです。
新たなステージへ
この春、新卒の女性美容師が入ったことで、私の中に変化が生まれました。彼女に教えながら、初心に帰って学び直すことができています。習慣づいた作業の一つひとつを、改めて意識するようになりました。一方で、入社8年目の男性美容師は今や所帯持ちです。私の息子も高3になり、最近、美容学校へ進みたいと言っています。昔の自分と重なって、何だかくすぐったいですが嬉しいです。
考えてみれば、この9年で私が背負う責任はずいぶん重くなりました。しかし、今だから感じられる幸せな時間があります。それは、店内3席が全て埋まり、美容師3人がそれぞれのお客様を担当しているときです。開店当初、いつかそうなればと想い描いた光景でしたが、ある時、それが叶っていることに気付いて一人で喜んでいました。
そろそろ次の展開を考えてもいい頃になりました。2号店も視野に入れ、具体的に考えたいです。どんな将来を選ぶにしても、この先もずっと多くのお客様に支持されるリグヘアーでいたいです。長く支持してもらえるようスタッフとともに精進して参ります。
■ SHOP DATA
L.I.G hair(りぐへあー)
広島県福山市駅家町上山守448-1
TEL:084-983-3707