INTERVIEWEE
株式会社 TRIANGLE(トライアングル)
代表取締役 山廣 暁美 さん(46)
好きを仕事に、経験を重ねて
山廣さんは、トイプードル、スタンダードプードルのブリーダーで、JKC(ジャパンケネルクラブ)A級トリマーとして最優秀彰を含む受賞多数。ドッグショーではハンドラーとしてリードを持ち、チャンピオン犬を多数作出した。ドッグサロン・トライアングルを経営し「ワンちゃんと飼い主さんに幸せになってほしい」とトータルなサービスを提供している。
もともとは別の業界で働いており、シングルマザーになったのをきっかけに、「私って何がやりたいんだっけ?」と自分に問いかけた。蘇ってきたのが、中学3年のとき憧れたトリマーの仕事だったそう。「好きなことを仕事にと思いましたが、専門学校に通う余裕は当時の私にはありません。飲食や接客の仕事をしながら“無給でいい。手伝いながら学ばせて”との願いを受けとめてくださった先生の元で、3年間修行させてもらいました」。我が子が小学生に上がるタイミングで店を持つという目標を叶え、10年後の2014年には、現在の場所へ拡大移転。3年前に法人化した。
たどり着いた異業種、「食」も応援
一気に駆け上がったこの18年。「私にトリミングを教えてくれた愛犬達も、虹の橋を渡るほどの月日が経ちました。皮ふや腸の疾患がある子や元気がなくなった子にも接します」とつらいことも。そんな子に変化が見えたのが、毎日の食事を、国産や無農薬、無投薬の食材を主に使った“手作りごはん”に変えたときだったという。「学ぶほど良さがわかり、お客様にもすすめましたが、続けるのが難しいとの声も多くて…。じゃあ私が料理人になろう!と作って販売することにしました」。
ペット産業で一括りにできそうだが、実際は食という異業種への参入。「わからないことも多くて、イチから勉強しました」。試行錯誤を重ねて出来あがった“ごはん”を真空パックにし、単品や定期便で、今月プレ販売をスタートしたばかりだ。「悪いモノは排出できるような食事、良いモノは吸収できる体に」を目標とし、血流やリンパ促進の触れ方もSNSで発信している。
お客様への感謝を反映
「お客様が来てくださり、色々な方の応援をもらって今があると改めて感じています。どんなに頑張りたくてもお客様無しでは何もできなくて。また、最初はこの仕事に反対していた寄島町の実家も応援してくれるようになり、それにも感謝です。今、恩返しの気持ちで働いています」。思いがあふれて涙をにじませる。モットーは、Your happiness is our happiness。「犬を迎えられる環境があること自体が、まず幸せなんですけどね。せっかくならワンちゃんも飼い主さんもずっと幸せを感じていてほしい。困りごとをなんでも解決できるよう頑張っていきます」。休日は、ドッグランやドッグカフェ巡りが趣味。いつも犬に触れて癒されている。
INTERVIEWEE DATA
株式会社 TRIANGLE(トライアングル)
福山市明神町1-8-26
TEL:084-991-3165