【ビジネス備後協同組合/秦 立夫】ー 外国人技能実習生の受入れ支援 ー 企業とともに技術者を育てる

INTERVIEWEE
ビジネス備後協同組合
代表理事 秦 立夫 さん(42)

外国人技能実習生に寄り添う

 「日本での生活が、人生の半分を超えました」。自然な日本語で語りかける秦さんが、中国吉林省から来日したのは2000年のこと。福山平成大学に学び、「友達もでき、大好きになった日本に定住したい」と、卒業後も日本で働くことを選んできた。
 ビジネス備後協同組合は、外国人技能実習生の受入れや支援、企業への人材紹介、通訳派遣、外国語教室を展開している。「ベトナムやミャンマー、中国などアジア5ヶ国の人材を、日本の企業と共に育てながら、社会貢献ができるようサポートする仕事です」。来日希望者の面接・選抜から日本語教育、企業面接の同行も責任を持って行い、3年間滞在する日常生活の困り事に対しても寄り添うなど、来日から帰国まで手厚くバックアップしてきた。代表理事に就任し、2年になる。

企業にもメリットの大きい橋渡し

 中国の一人っ子政策初年度に生まれた秦さん。母国へ戻らない決断を心配する母親を日本に招いて、友達やお世話になっている人を紹介してようやく、あなたの人生だから、と認めてくれたという。「自分の経験があるからこそ、技能実習生やその家族の期待、不安もわかります。日本での暮らしが、より安心できるものになるようメンタルなケアもしながら、日本語や日本の生活、文化に触れたことも、これからの武器にして欲しいと思っています」と自分と重ね合わせる。
 組合設立から15年で、外国人技能実習生と企業との橋渡しは、工業、農業、介護、繊維、電子…と多岐にわたる業界へと広がった。「技能実習生が、深刻な人手不足を補うことができるのは間違いないのですが、決してただの労働力ではありません。熱心な実習生の姿に他の従業員の方もきっと感化されるでしょう。帰国後に幹部となって海外進出のチャンスを作ってくれることもあります」と自信を持って推す。その一方で、来日の意思があっても、適さないと判断すればストップをかけるのも、秦さんたちの仕事だ。

これからも日本を拠点に

 時々帰る故郷は急成長で一変し、育った頃の風景も残っていないため「言葉の通じる外国のように感じました」と寂しそう。そう振り返った後で「以前は自分の苗字を中国語の発音に近いシンと名乗っていましたが、今は日本の名前に合わせて、ハタと名乗ることが多いです。日本はもう、私の拠点です」と心を決めたようにしっかりした口調で語った。好きな言葉は《今日はありがとう》。「自分の時間を使って会ってくれた、楽しい時間を共有できたことへの感謝を伝える日本語が好き」という。
 秦さんの夢は、ずっと日本に住んで仕事をし、社会貢献もすること。「たくさんの人が来日して〝日本で学んで良かった!〟と思うように。企業も“受け入れて良かった!”となるよう、真ん中に立っていきます!」。

INTERVIEWEE DATA
ビジネス備後協同組合
福山市西町2-5-5 青葉設計西町ビル3F
TEL:084-961-3432

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