INTERVIEW No.869
接骨院 極 ーKIWAMIー
院長 土居 琢哉さん(28)
痛みを知るからこそ
一昨年夏に開院しました。患者さんそれぞれの痛みや不調と向き合い突き詰めて、妥協のない職人のように極めていこう、そんな決意を院の名前に込めています。
神辺旭高校野球部時代はエースで、強豪の大学へ進学して本気でプロを目指しましたが、肩の腱板損傷が改善せず結局選手を諦めました。その後、痛みや悩みを知るからこそ、誰かを助けられるかもしれないと気持ちを切り替えて、柔道整復師の国家資格を取得。福山の院で働いた後、オーダーメイド施術で健康をサポートしようと当院を開きました。
骨盤や関節の動きを正常化し、より早く元の状態に戻るお手伝いをさせてもらうだけでなく、スポーツに励む学生には、競技ごとに特徴的な疾患があるので、ケアしながらパフォーマンスを上げます。土日祝も開院し、平日(火曜午後と木曜休院)は夜7時半まで受付ける完全予約制というのも大きな特徴です。
開院2年で新たな価値
開院からこの2年で、鍼灸師を加えて多角的に勝負できるようになりました。ぎっくり腰や捻挫のような急性期、慢性の腰痛、肩の痛み・コリなど、骨や関節、筋肉を専門とする一方で、頭痛や便秘、逆流性食道炎のような内科的な疾患、不調にも東西の医学でアプローチし、患者さんに喜ばれています。痛くないがゴールではなく、仕事や家事、旅行、スポーツなどが元通りか前以上にできることで、幸せになってほしいと思い、向き合っているところです。
私自身も鍼灸の素晴らしさに触れ、患者さんを助けるために、その“武器”が欲しい!と、この春から平日午前中は毎日学校へ通い始めました。3年間の予定です。午後と土日祝は院で施術しながら身につけます。
またインスタグラムにも力を入れ、不調と施術内容、術後の感想など、患者さんの生の声と一緒に動画で発信しています。これを視聴して、県外からの来院も増えました。期待されている、中国地方に広がって来たという実感があります。
分院展開、指導する立場に
7月に国道2号沿いの高須町へ、東尾道院を出します。スピード感を持って展開していきたいと考えていますので、まずは整骨院だけですが、いずれそちらも鍼灸を取り入れます。
本院も分院も3床なのは、鍼灸の合間に次の患者さんに対応できるからです。貸切のようなスタイルも癒されると思いますが、当院は、少しでも多くの患者さんの不調を楽にすることが最優先。プライベート面に必要以上に感情移入することなく、個々の骨や筋肉、関節と向き合うことで、求められているものに応える姿勢です。
30歳より後の10年20年、それ以上の長いスパンでみると、次は教える立場になって行かなければと考えます。求められることは増え、1人でできることは限られていますからね。
■ PROFILE
1997年福山市生まれ。柔道整復師。2023年夏、「接骨院 極」開院。鍼灸師をスタッフに加えて患者さんのニーズに応え、自らも鍼灸師をめざし学ぶ。今夏、東尾道に分院を開く。
■ SHOP DATA
接骨院 極 ーKIWAMIー
広島県福山市神辺町新道上30-2
TEL:084-963-3633
Instagram:接骨院 @kiwamisekkotsuin 鍼灸院 @hari_kiwami