INTERVIEWEE
児童発達支援事業所 くら・らぼ神辺
管理者補佐 渡邊 瑞生 さん(26)
運動を通して成長を応援する
介護・保育・学童サービスに一体的に取り組み、〝働くお母さんの応援隊〟のキャッチフレーズでも知られる株式会社プロエイドが5月1日、新たな児童発達支援事業所「くら・らぼ神辺」を開いた。3歳児から5歳児を対象に運動療育を中心としており、柔らかな素材の大型室内ブランコや揺れる縄ばしごなどの吊り下げ遊具、サーキットで、楽しく体幹を鍛え、遊びを通してルールも身に付くように配慮されている。
入社3年目の渡邊さんは、大の子ども好き。保育所との並行通園で週2〜3回、9時から15時まで終日過ごす子どもたちとフルスマイルで向き合う。「ここが楽しいと感じて欲しい。それに周りの子とちょっと違う?集団の中では難しい?など、困っているお母さんの力にもなって、来てよかったと思ってもらえるようにしたいです」と話す。
保健体育教員の資格を活かして
地元・神辺町の出身で、尾道高校、岐阜の中部学院大学へ野球進学した。「野球に携わる仕事をしたいと夢見ていましたが、ケガもあって選手は諦め、経験を伝えられる資格を身につけておこうと教員免許をとりました。保健体育です。後に通信で国語も持っています」。
最初の就職は岐阜市役所に決まり、配属先の保健予防課で検診に関わることに。子どもってかわいいなという気持ちと、地元に帰りたい気持ちの両方が募っていったという。「高校から寮生活だったので、西日本豪雨災害で町内が水に浸かったとき地元にいませんでした。親が電話に出ないと居ても立ってもいられず心配で…。大学では大好きな祖父の死に目にも会えなかったし、兄も弟も実家を離れていたので、自分が駆けつけられる距離にいることを最優先して公務員を辞め、戻りました」。プロエイドへは保育士の母からの勧め。「子どもたちと運動する内容があり、会社としては3歳〜18歳に長く寄り添うので、本当にぴったりでした」と振り返る。
できたことや長所に目を向けながら
「極力ダメと言わず、できたことをほめています。例えば、なかなか車から降りない子も、駐車場まで来たことはすごいです。色んな場面で、こうしたらもっといいね、かっこいいよと伝えることが多いです」。また、伝わりやすい声かけや接し方もそれぞれ違うため、気付きもお母さんと共有する。「十人十色の子どもたちの成長が楽しみ。できないことや発達の課題だけを見るのではなく、際立つ能力を持っていることも多いので、長所を伸ばしてあげたいですね」。運動が得意な子も多く、野球チームを作って活躍させたいとも考える。「障がいを障がいと思わず、特徴や個性の1つとして味方にできるよう寄り添います。そして、この地域にとっても、連携を深めて、無いと困ると言われる施設にしていきたいです」と展望している。
INTERVIEWEE DATA
児童発達支援事業所 くら・らぼ神辺
福山市神辺町川北318-1-313
TEL:084-959-6690