INTERVIEW No.864
アトリエ elfe ーエルフー
主宰 Shizuku さん(54)
動物たちの似顔絵
「うちの子」らしいぬくもりや可愛らしさを1枚の絵でお届けできたら。いただいたお写真を元に、ワンちゃんの似顔絵を水彩やパステル、油絵など、全て手描きで描いています。
展示会を開いたり、ドッグイベントに出店、または主催したり。グッズ制作もしています。
イベントは春と秋に集中します。「いぬのあそびば」で4月20日、アイネスフクヤマのペットフェスが26日・27日、5月3日〜6日はシーパーク大浜の「うみまちDOGマルシェ」等々。真夏は、ワンちゃんがしんどいですからね。
ネコ、フェレット、モモンガ、ウサギ…他の動物も写真があれば可能です。
再び絵筆を執る
中学生の頃から絵や美術が好きでした。高校では同人誌も作ってコミケに参加。全国紙に取り上げられた後は販売を請け負ってくれる人も出て、高校生には十分すぎるお小遣いを手にしました。かといってそれを本業にするのは現実的ではないと感じていたので、関西の大学で学び、大阪で旅行代理店に就職。福山に戻ってからも旅行代理店に勤務しました。
その間、絵から離れていましたが、我が子を喜ばせようと再び絵筆を執り、2010年頃からパステルアートや水彩画に加え、、絵手紙、抽象画と幅を広げていきました。
5年前、愛犬エルフが旅立ったのをきっかけに、自分のために描いてインスタにあげていたら、オーダーが入るようになったんです。反響をきっかけに次第にプロでやろうと考えるようになり、4年前から本格的に動き始めました。ただ可愛く描けば良いのではなく、〝これがうちの子よ〟という瞬間を描きたいと心がけています。
絵本にして物語を手元に
絵本の作成もしています。『ず~っと一緒だよ』をテーマに、旅立った子と飼い主さんの絆を表現します。何十枚も写真を送ってもらい、おうちにやってきた馴れ初めから丁寧にお話を聞いて、その子目線のストーリーを作っていくんです。お空に行った子が虹に乗って「おかあさん、帰ってきたよ」と語りかけてくるような。
ペットロスという言葉が一般的になりましたが、その子が我が家に来た意味、気付かせてくれたことなど、良い関係だったと前向きになるための1冊になると嬉しいですね。
話すことと絵で伝えること
人前で物おじせずプレゼンすることや、相手にとって、欲しいものを提案するという意識はコミケの販売に始まり、旅行代理店につながり、今の企画イベントでも生きています。情報をキャッチして、ハートを売り込むというか。
絵に向かうときは、1点1点穏やかな気持ちで無理せず描きます。お時間はいただきますが、思い出を表現しながら、心が和む、眺めてふっと微笑むような絵を描き続けたいと考えています。
■ PROFILE
1971年福山市生まれ。絵本作家、動物似顔絵作家。10代で同人誌発行を手がけ、旅行代理店に就職後、絵から離れたが、我が子への絵をきっかけに情熱が再燃。多彩な画風で、犬を中心とした動物たちと飼い主の絆を描く。
■ SHOP DATA
アトリエ elfe ーエルフー
Shizuku さん
福山市内在住
インスタ/
@atelier.elfe
@shizuku1104