INTERVIEWEE
常金丸公民館/石口 伸吾館長
1つ目のお宝は、地域を彩ってきた「菊」です
▲地域の人と菊を育てる常金丸中学校の生徒たち
常金丸は「菊の里」。菊を栽培する企業が複数あったことで、最盛期の昭和50年代頃には苗の生産量が全国シェアの7割以上を占め、国内外の観光客が菊を愛でに訪れていました。
30年ほど前は企業が子どもたちにプレゼントした苗を、どの家庭でも育てていたものです。現在は、地域の菊の愛好家が小中学校に出向いて、菊の育て方を教えています。その成果は、福山城菊花 展や学校の校庭などで披露されてきました。実は今、菊をまちおこしに活かそうと中学生が奮起しているところです。2017年度に子どもたちがデザインしたマスコットキャラクター「キクちゃん」が誕生しました。
大きなキクを頭につけた愛らしいキャラクターで、ばらのまち福山のイメージキャラクター・ローラちゃんの妹分になれたらと期待しています。他にも生徒たちは、ホームページや着ぐるみをつくる企画など楽しいアイデアを出し合っています。そんな子どもたちに刺激され、現在はおとなたちも一緒に常金丸の魅力を発信していこうと動き始めているところで、今後の展開が楽しみです。
2つ目のお宝は、人手が増えただけキレイになる! 「ゴミ0プロジェクト」です
年に5回、子どももおとなもみんなで一斉にゴミ拾い。それが「ゴミ0プロジェクト」です。2014年5月に公民館の主催行事として始まりました。毎回70~80人が13方面に分かれてゴミ拾いします。学区内を網羅するようにエリア分けしているので、出発点の公民館付近を担当するチームもあれば、現地までのウォーキングから始まるチームもあり、遠いだの近いだの言い合うのも一興。特に子どもたちがやる気満々で、競うようにゴミを拾って楽しんでいます。
きっかけは、常金丸をどんなまちにしていきたいかをみんなで考えたことでした。まちづくり計画の一環として全世帯と小中学生にアンケートした結果、「ゴミのないキレイなまちにしたい」という声が一番多く、それを実現するため清掃活動を地域行事にしたのです。
活動後、公民館でホットドッグや揚げたこ焼きなどを食べて交流する時間も大好評。参加者は年々増え、今ではスタート時の3倍になりました。人手が増えれば増えただけ学区内がキレイになり、地域の結束力も強まるこの活動を、これからも継続していきます。