Q. ウイルスに感染して、心筋炎になりますか?
A. 心筋炎には、急性心筋炎と慢性心筋炎とあります。急性心筋炎の多くは、ウイルスが原因でなります。初めにかぜ症状などが起こり、そのウイルスが心臓にも感染して炎症を起こします。
病気の程度は様々です。軽ければ特に症状もなく 治ってしまいます。重い場合は、急に心臓の収縮が弱くなります。ひどくなると、心臓がほとんど動かない状態、心不全になり、呼吸困難や立てないぐらいの体のだるさなどの症状が起こります。そして最悪の場合、死に至ります。また不整脈も起こりやすい状態ですので、致死性不整脈が出て突然死することがあります。
慢性の心筋炎は自己免疫性が多いのですが、ウイルスの持続感染や原因不明の場合も多くみられます。心臓の炎症が長期間に及ぶと、心筋がたくさん壊れ、心臓の細胞が少なくなり、線維化が目立って硬くなります。これも病気が進行すると、心臓の収縮が弱くなりますので心不全になります。この場合も不整脈が起こりやすく、致死性不整脈で突然死することがあります。そして、末期の状態として、拡張型心筋症の状態になります。
診断は、心電図や心エコーなどで、心臓に異常が出ているかどうかを見て判断します。