Vol.34 下肢静脈瘤の原因と自己診断の方法

Q. 下肢静脈瘤はどんな原因でできるのですか?

A. 下肢静脈瘤は、①妊娠、出産 ②長時間の立ち仕事 ③遺伝的体質の3つが主な原因とされています。

①妊娠、出産が原因になるのは、大きくなった子宮で足の付け根部分の静脈が圧迫されて拡張し、逆流防止弁が壊れてしまうためです。

②長い時間ずっと立ちっ放しでいると、静脈血が足にうっ滞して血流が悪くなります。そのため静脈の血管に負担がかかり、弁が壊れ、逆流した血液がたまった血管がコブのように膨らんでしまいます。

③静脈瘤は非常に多くの方に見られる病気ですが、生活様式は同じでも、なる人とならない人がいます。遺伝的体質とは、静脈の血管が弱かったり、静脈の逆流防止弁が壊れやすい体質などです。

Q. 下肢静脈瘤を自分で診断する方法はありますか。

A. 見た目と症状からある程度診断できます。

①典型的な症状は、立っていると足の血管が浮き出てくることです。仰向けの時や、座って足を高くした時に血管が目立たなくなり、立つと血管が浮き出てくる場合は下肢静脈瘤の可能性があります。

②血管が浮き出ていない場合でも、足がだるい、重い、むくむ、つる、疲れやすいなどの症状があるときは下肢静脈瘤の可能性があります。足の皮下脂肪が厚かったり、硬くなったりした人や、静脈瘤の種類などによって、見た目で分かりにくいこともあります。

③ふくらはぎの内側や足首の周辺にかゆみの強い湿疹ができて、いくら薬を付けても治らない場合も下肢静脈瘤を疑ってみてください。また、皮膚が茶色く変色してきたら要注意です。

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