【異業種リレーの「わ」No.794】大工は理想を形にできる素晴らしい仕事です

INTERVIEW No.794
なかしま工務店
代表 中島 才晴 さん(50)

2020年に独立開業

子どもの頃から物を作るのが好きだった私が、大工になろうと決めたのはテレビで観た「削ろう会」がきっかけでした。鉋(かんな)で削り出す鉋屑(かんなくず)の薄さを競うという番組だったのですが、職人の技術の凄さに圧倒され、感動しました。高校を卒業してすぐに神辺の老舗工務店に入社し、大工になりました。約30年間お世話になって、建築事務所での現場監督を経た2020年に独立し、この工務店を開業しました。
独立したのは会社に属していた時にできなかった、お客様の細かい要望を全部叶えるためです。ですから、どんな小さな修理でも断らず、見積書は納得していただけるまで何枚でも作成するということを会社のモットーとしてます。例えばドアノブひとつ、建具ひとつの修理でも喜んで承りますし、自分で修理したい、作りたいという方のお手伝いだけにも伺います。もちろん新築やリフォームなどの大きな工事も承ります。「こんな細かいことを頼めるかな?」「希望がうまく伝わっているかな?」などいろいろな要望をなんでもお聞かせください。納得されるまで何度でも対応します。

独立して良かったこと

会社員時代は1日誰とも会話をしないことがよくありました。話をするのも決まった業者さんとだけということがほとんどでした。自分で工務店を始めると色んな人と出会い、色んな土地で作業するようになりました。とても刺激になっていますし、発見もたくさんあります。直接感謝の言葉を頂ける機会も増え、とても良いモチベーションになっています。独立した今、改めて「大工になって良かったなあ」と実感できています。

職業訓練校の講師も務める

約4年前から福山高等技術専門校講師と建労の若年者育成支援事業の講師の仕事もしています。大工は全体的に高齢化が進み、若者が入ってきてもすぐ辞めてしまうという現状があります。私も何とかしなければとずっと思っていたので講師の要請を引き受けました。私は生徒に、なるべく大工は面白い、楽しい、と思ってもらえるように心掛けて教えています。将来、大工が仕事になると楽しいだけではなくなりますが、根本に楽しいがあればずっと続けていけるはずです。大工には野球選手やサッカー選手と同じように技術を高める楽しさもあります。イチロー選手や大谷選手は練習も楽しんでしていると聞きました。大工も訓練自体を楽しめるようになるのが超一流への第一歩だと思います。
もうひとつ心掛けているのが基本に重点を置いて教えることです。最近は機械で行う作業が増えてきていますが、大工の基本は手道具で行う手作業です。どんなに最新の機械でも原理は手道具、手作業です。
卒業した生徒と一緒に仕事をする機会も増えてきました。次の世代を担うような、すごい大工になって欲しいなと思いながら見守っています。

■ PROFILE
1973年生。府中市出身。高校卒業後、神辺の老舗工務店に就職。約30年勤務した後、一級建築士事務所の勤務を経て独立。2020年「なかしま工務店」を開業。福山高等技術専門校等で技術指導も行う。

■ SHOP DATA
なかしま工務店
広島県福山市神辺町川南1674-7
☎️084-966-3328
☎090-7129-5528

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