【異業種リレーの「わ」No.840】生まれ育った服部にフォーカス ー 農場、飲食店、キャンプ場ー

INTERVIEW No.840
はっとりほたるの里株式会社
代表取締役 桐島 大陽 さん(40)

農業と飲食店を融合

 はっとりほたるの里株式会社は2009年に父が立ち上げた農業法人です。現在は、オーガニック農場「H2Oファーム」の運営、飲食事業で「ルオント」と「リジェネラーレ」のほか、古民家一棟貸し、キャンプ場とバレルサウナも経営しています。
 三之丸町にルオントを立ち上げたのが2012年、28歳のときでした。それまで私は東京で別の仕事をしていたのですが、父から要請があり厨房に立ちました。珍しい野菜を取り寄せたサラダバー付きのランチが好評でしたが、原価も高く2年は赤字でした。もともと椎茸の菌床を買取って始めた農業法人が軌道に乗らず、起死回生の一手に打って出たのがルオントでした。飛び込んだ後で経営状況を知った私は、無我夢中で料理を勉強。ミシュラン店や行列店を巡り、自分が師匠と仰ぐ人と交流しながら学んできました。コンセプトが野菜をメインにしたナチュラルテイストのイタリア料理に決まり料理の腕が上がってきて、3年目からようやく黒字に転じました。
 ちょうどその頃、就労継続支援A型事業所の指定を受け、本格的に野菜の無農薬栽培をスタートしました。これにより、生産者の顔が見えるこだわりの野菜をルオントで使えるようにもなりました。近隣の耕作放棄地を活用し、今では約3・5㌶の田畑を、利用者さんと一緒に耕しています。

コロナ禍、一気にチャレンジ

 もう1店舗駅前にと構想を練り、物件探しを始めた矢先にコロナです。ルオントのサラダバーも止めました。しかし、田舎だったらスペースを確保した食事をしてもらえるのではないかと逆の発想で2021年3月、服部の実家の敷地内に2号店リジェネラーレを構えました。こちらでサラダバーが復活しました。
 しかし22年6月〜23年3月まで休業。土日のみの営業とはいえ仕込みを中心に想像以上に大変だったのです。さらに、これと並行して、古民家を買取りリノベーションした「蛍ノ宿」の営業開始。耕作放棄地を開墾して、ヤギを放牧しながらキャンプ場やバレルサウナをオープン…。去年8月まで、コロナ禍の世の中に逆行するようなチャレンジに脳みそを持っていかれてキャパオーバーになっていましたので。今からは少し地固めをします。とはいえ道の駅みたいな野菜直売所を3年以内に開く予定です。

農業を憧れの職業に

 服部という地域にフォーカスし、今後もこのフィールドの中で、様々な体験ができるよう進めていきます。一期一会のナチュラルワインをあわせて、自然を楽しみながら過ごしていただけたら嬉しいです。
 大きな目標としては、農業が儲かる仕組みづくりをしていきたいですね。若者が憧れる職業になるような1次産業の未来を切り拓いていきたいと考えています。

■ PROFILE
1983年生まれ。福山市駅家町服部出身。2012年に父の興した農業法人に合流。2飲食店とキャンプ場HattoriField等を立ち上げ運営する。シェフ。ジュニア野菜ソムリエ

■ SHOP DATA
はっとりほたるの里株式会社
広島県福山市駅家町服部本郷1266
TEL:084-978-0801
事業別に公式HP「ルオント」「H2Oファーム」等で検索

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