【異業種リレーの「わ」No.769 】歯と口腔ケアが健康を支える

INTERVIEW No.769
横山歯科医院
院長・歯科医師 横山 和範さん(71)

歯科医師になったきっかけ

 遠い親戚に歯科医はいましたが、父は学校の教師だったので、子どもの頃は歯科医になろうなんて思ってもいませんでした。
 中学校の1年生か2年生の時、学校の体育館で綱登りをしていて落下しました。打ち所が悪く前歯が2本完全に折れてしまい、学校近くの歯医者に連れて行ってもらい、差し歯の治療をしてもらいました。突然前歯を失ってショックでしたが、無事に歯が入って、その時の感動が、「歯科医」を目指すきっかけになりました。
 高校に入学する頃には「将来、歯科医になろう」と決めていました。日本大学の歯学部に入学し、卒業して神奈川県川崎市の歯科医院で1年半勤務し、それから地元福山に戻り、現在の場所に開業しました。

歯科衛生士学校の講師としても活動

 開業10年後の時、先輩の先生から歯科衛生士学校の講師に誘われ、今年の3月に退任するまで34年間講師をしました。講師は初めての経験で、最初は大変でした。教本はありましたが、ある程度は自分で教材を作成しなければならず、当時は不慣れなパソコン操作、パワーポイントの作業など苦労しました。けれども学生に教えることで、自分もとても勉強になりましたし、その間、1500人を超える学生との関わりは大変貴重な経験でした。
 診療補助の他、むし歯や歯周病の予防処置、保健指導も行う歯科衛生士はとてもやりがいのある職業だと思います。ですが現在、慢性的に人員が足りていない状況です。福山市だけで200を超える歯科医院があるのに、歯科衛生士の学校は私が勤めていた蔵王の学校が備後地区で唯一です。しかも定員は各年50名だけです。ですから歯科衛生士が結婚や出産を機に退職すると、すぐに足りなくなります。また、近年では歯科医院だけでなく総合病院、介護施設等の場での活躍も求められています。少しでも興味のある方はぜひ目指して欲しいです。

歯と口腔ケアは重要

 口腔内(口の中)には様々な微生物が生息しています。歯垢をこまめに取り除くなど、口腔内を清潔に保つことで、むし歯や歯周病のリスクはもちろん、病気のリスクも減らせます。歯周病が悪化すると、糖尿病や高血圧、脳血管や心臓血管の疾患などのリスクが高くなると言われており、最近では認知症への関わりも言われています。全身麻酔手術後に肺炎にかかるリスクも、口腔ケアをしていると低くなります。健康を保つためにも、できれば月1回は歯医者さんでの口腔ケアをおすすめします。
 私は、食べられなかったものが食べられるようになるなど、すぐに結果が出ることが歯科医のやりがいだと思っていました。けれども患者さんの健康をずっと支え続けることも歯科医の大切な仕事だと感じています。

■ PROFILE
1951年生。福山市出身(生まれは神石高原町)。日本大学歯学部を卒業後、1979年現在地に開業。歯科業の傍ら「福山市歯科医師会附属 福山歯科衛生士学校」の講師を34年間勤め、今年3月に退任。

■ SHOP DATA
歯科・小児歯科 横山歯科医院
広島県福山市沖野上町5-15-1
TEL:084-932-1566

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