【異業種リレーの「わ」No.787 】グラデーション粉体塗装のパイオニア

INTERVIEW No.787
有限会社 シリウス
代表取締役社長 杉原 広昭さん(42)

塗装の未来を作る会社

「有限会社シリウス」は父が2002年に引野町に立ち上げた会社です。当初は工業メーカーの仲介を行う会社でした。2007年に父が体調を崩し、私が会社の後を継ぐことになりました。ずっと印刷会社でDTPの仕事をしていて、知識も技術もない状態でした。それでも、みんなの助けもあって必死で頑張ってきた結果、2009年には業務拡張で本社を新涯町に移転できるくらいになりました。それから、ずっと念願だった自社での製品作りを目指して、2012年、一文字町に粉体塗装工場を設立。徐々に業務のメインを粉体塗装にシフトし、現在に至ります。

 弊社の主力であるグラデーション粉体塗装は2015年に製品化したものです。当時入荷できる色数が増え、何か新しい事が出来ないかと社員みんなで試行錯誤をした結果、完成しました。粉体塗装を幾重にも重ねて行うこの技術は、日本で弊社だけのものです。

粉体塗装(パウダーコーティング)とは

一般的に「塗装」とは、色の元である顔料を溶剤などの液体に溶け込ませたものを塗ることです。対して粉体塗装(パウダーコーティング)は粉状の顔料を直接吹き付けて静電気で定着させ、焼き付けて硬化させます。イメージ的には色を塗るというよりも「パウダーコーティング」の文字通り、「色のある細かい粒子で表面をコーティングする」という方が近いイメージです。

 弊社で行っている粉体塗装は、福山では工業製品がほとんどですが、東京からは建築やインテリアの塗装を主に承っています。テーブルやポット、小さなものだと名刺入れなども塗装しています。金属ならほぼ何にでも塗装できるので、まだまだいろんな可能性が広がっていると思っています。

何もかもが一からの作業

 グラデーション粉体塗装は、弊社が始めた技術なので、案件ごとに詳しく説明し、サンプル作りをすることから始めなければなりません。それが一番難しいところだと思います。前例がないので、ほとんどを一から作り上げている感じです。デザイナーさんごとに感覚が違いますし、それぞれ完成した製品のしっかりしたイメージがあるので、そこにぴったり合ったものにするのは難しいです。けれども私たちが作り上げたひとつひとつが未来へつながっていくと思うと、とてもやりがいのあることをしていると思います。

 これからも粉体塗装の「先駆者」としての誇りを持って、前に進んでいけるよう頑張ります。まだ製品化されていない新しい可能性にも挑戦していきたいです。粉体塗装、グラデーション塗装が今よりもっとメジャーになって、みなさんの生活にもっと溶け込んでいけば、嬉しいですね。

■ PROFILE
1980年生。福山市出身。2007年に父の後を継ぎ、代表取締役に就任。2012年に一文字町に粉体塗装工場を設立。2014年、工場拡張の為、本社を同敷地内に新涯町から移転。

■ SHOP DATA
有限会社シリウス
福山市一文字町14-34
TEL:084-961-4300
https://sirius-jp.net/

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