公民館長さん、学区のお宝を2つ教えてください!【箕島公民館】

INTERVIEWEE
箕島公民館/加藤 一郎館長

1つ目のお宝は、品質に定評あり!広大な農業地帯です

▲水は地下に整備されたパイプラインから引きます

学区内に広がる農業地帯は、市内随一。高品質でおいしいと評判の地域ブランド「箕島ホウレンソウ」をはじめ、金時ニンジンにコマツナ、ナス、シロウ リ、トウモロコシなど、様々な野菜が育てられています。
箕島の農地の発展を支えてきたのは、水はけの良い砂地と、60haにわたって地下に張り巡らされている農業用水のパイプラインです。日照りが続いても水の心配は要りませんし、どの区画もすぐそばに給水栓が整備されているため、農作業の効率化にも大いに役立ってきました。

生産者の高齢化や休耕地の活用法など課題はありますが、ベテラン農家さんが新規就農者さんを積極的に受け入れ、力を合わせながら、安心・安全な農業の継承に取り組み続けています。

2つ目のお宝は、霊験あらたかな「単鳳環頭柄頭(たんほうかんとうつかがし)」

単鳳環頭柄頭は、古墳時代後期の刀の柄の先端にあった装飾です。金銅製で 6.5cmと5cmの楕円形をしていて、中央には玉をくわえた鳳の首がかたどってあります。楕円はそう鳳の胴体で描いたデザインになっています。この環頭は、箕島町釜屋地区にある茶山(ちゃやま)に残る横穴式石室「釜屋 一号古墳」から出土しました。古墳は福山市史跡に、環頭は市の重要文化財に指定されています。

▲釜屋一号古墳は古墳時代後期(6世紀後半)に築かれたもの。内部の石室は石材採取によって半壊、現在は奥の壁と側石の一部のみが残っています

環頭は、釜屋地区のMさんの先祖が明治43年に見つけたそうです。ただ、掘り出してからというもの、家族が次々と生命を落としたそうで、昭和10年頃に茶山の麓の私有地に祠を建てて環頭をおさめ、先祖代々大切に祀っておられ ます。

こちらがその祠です。中に環頭が安置されています。日頃は簡単なお供えで済ましているようですが、2年に1度は開帳されていま す。その時は海の物、山の物などをお供えして、神職に御祓詞を唱えてもらいながら古墳までの山道を清酒で清めるのだそうです。
箕島には史跡や名所、それにまつわる伝説が数多く残っていて、それらを箕島小学校の児童が、地域のボランティアグループ「にんじんサークル」のメンバ ーにガイドしてもらって学んでいます。

祠の前ではサークルメンバーが必ず、環頭を模した文鎮を披露して説明してするそうです。文鎮は、1980年の成人式で新成人に贈られた記念品で、実物よりほんの少し大きいサイズになっています。

学区に残る歴史の中でも、この環頭は子どもたちに強いインパクトを与えています。我々大人も意識して守り伝えていきたいです。

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