【カーム整骨院/妹尾 吉将】         患者さんと同じ目標を描きながら 

INTERVIEWEE
カーム整骨院(かーむせいこついん)
院長 妹尾 吉将 さん(35)

願いを聞き、生活に反映させる

―どこへ行っても回復せず、一生こうなのかなと諦めてはいませんか? 悲観しないで。我慢しないで。絶対に今の状態より良くなるから。  4月に開院したカーム整骨院の院長・妹尾さんはこう呼びかけ、「痛みが取れたら、動くようになったら何がしたいですか?」と患者さんの悩みや願いををしっかり掘り下げていく。「患者さんと同じ目標を見ることで、より早く現実にできる」と取り組む。そのため、ホワイトボードや骨格標本を置いた個室は特別ゆったりと作り、子ども連れでも安心して通えるようにキッズルーム付きの個室も備えるなど、サロンを思わせるようなプライバシーを確保。落ち着いて話や施術ができるように配慮した。

接骨院に感謝、操体法との出会い

生まれは春日町。小中高と野球に打ち込んだ妹尾さんだが、中学のときヘルニアで3か月近く入院し、高3の春、大事なときに指を骨折。どちらも選手生命が危ぶまれるほどだったという。「2回とも接骨院の先生にお世話になり、無事復帰しました。仕事にしたいと思ったのは、けがや痛みでやりたいことができない期間も、再び元の生活に戻る歓びも経験した自分だからこそ、できることがあるのではないかと考えたからです」。専門学校に進み、柔道整復師の国家資格を取得すると、県内外の整骨院に勤めた。  だが、ケガはともかく、慢性的な腰痛や負担が重なって起こる故障への対応はいずれも芳しくなかった。「今度はそんな患者さんの力になりたい」。そう思っていた時に出会ったのが、現在取り入れている〈操体法〉だった。「元々は従軍医が編み出したとされる根本治療です」。それが進化しながら受け継がれてきたという。「手や足などに軽い負荷をかけながら心地良い方向へ体を動かす〝快感覚〟を探り、自家能力で根本から治していくので、痛くもなく安全です」。

穏やかな治療に喜びの声、続々

あまりに負担が少ないので、「こんなんで治る?」と疑われることもしばしば。だが、既にヘルニア、脊椎管狭窄症、側弯症、五十肩、産後の歪みなどの人から症状がラクになったという喜びの声が届き、院内への掲示も増えてきた。それを妹尾さん自身が何よりの喜びとしながらセルフケアも伝授する。「マスターしてもらえたら自分で治せるようになりますよ。最終的には、やり方を確認するサポート役になりたい。この業界も予防や自家治療へと変わっていいと思っています」。  院名のカームは、波や風のない穏やかな状態を示す英語の calmから。「体の内部を変えて、根本が揺らがない落ち着ついた状態にする。まさに私の目指すところです」。

INTERVIEWEE DATA
カーム整骨院(かーむせいこついん)
広島県福山市神辺町新徳田45
TEL:084-966-3998

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