INTERVIEWEE
福山天満屋(ふくやまてんまや)
部長/食品チームリーダー 井上 繁昭 さん(45)
福山店へ3度目の勤務、着任
今年3月、3度目の福山で、地階の食品チームを率いる井上さん。全国の〝いい物〟をスポットで案内する北海道物産展やバレンタインなどの催事も担当する。
井原市の出身で、平成10年に入社すると、出身地に一番近い福山店に配属された。食品担当として、引野の市場にも出入りして生鮮食品を仕入れ、値段をつける経験もし、10年後に米子へ。ここでも4年間、食品部門を担当した。「産品も違えば、土地柄、お客様の層も違う、いい経験でした」。岡山の営業本部を経て、再び福山店、岡山店で食品を担当した後、三たび配属された福山店に力を注いでいる。
全国各地のお菓子や惣菜を
地階の食品売場は、青果、精肉、魚介、グローサリーだけでなく、全国選りすぐりの惣菜や和洋菓子のショップが並び、料理を作る人、持ち帰ってすぐ食べたい人両方のニーズにこたえる。「どうやってお客様に楽しんで来ていただけるかにも工夫を凝らします。全国各地のお菓子を集めた《諸国銘菓》のコーナーは、ご自宅用を強化し、化粧箱入りではなく袋入りや少量あるいは単品買いできるものを多く揃えました」。福山にいながら、食を通して全国を巡っている気分にさせてくれる展開だ。特に今は、出張や旅行が難しい非常事態だけに、「ここ福山天満屋に集まる、各地の美味しい惣菜や珍しいお菓子を、ご自宅で召し上がって笑顔になっていただけたら」と呼びかける。
現在、天満屋従業員はマスク着用、手洗い、検温をはじめ、健康管理という自己防衛に取り組んでいるという。「入り口にはアルコールスプレーを置き、換気もしっかりしています。会社としてのルールを運用しながら、安心してお買い物をしていただけるようにしています」と心をくだく。
「天満屋だから」
「心掛けているのは、ここでしか買えない物、いい物です。そして、気持ちよく過ごしていただける接客をすること。どの売り場でもコンセプトは一緒です」。お客様を満足させるハードルは高く、「過去に〝天満屋なのに〟とご指摘を受けたことがありました。お叱りであり、福山唯一の百貨店に向けられる期待の大きさとも受けとめ、忘れることができません」。自戒の言葉とし、「天満屋だからできる、ハレの日はやっぱり天満屋だねと言っていただける店をめざします」。
今後は「天満屋にお店を出したい、と思ってもらえるような地元のお店との絆づくりにも力をいれます」。プライベートでは3人の娘さんに〝美味しい情報〟を伝え続けているが、「そのうち若い感性に私が刺激を受ける日が来るかも」と楽しみにしながら、お客様と個々の売り手の架け橋役も担っている。
INTERVIEWEE DATA
福山天満屋(ふくやまてんまや)
広島県福山市元町1-1
TEL:084-927-2111