INTERVIEWEE
中華園
店長 王 琳琳 さん
来日18年、独立して挑戦
「プレスシード、毎回読んでいます。家にもお店にも届いて、福山のことがいっぱい載っているから」。スタッフや常連客から「琳ちゃん」と親しまれる「中華園」の店長、琳琳さんの取材は、そんな嬉しい一言から始まった。
中国東北地方・遼寧省出身。アパレル関係の仕事で来日して18年になる。「日本に来る前に、ひらがなくらいは習ってきました」。会話は終始なめらかで、流暢という表現さえ失礼に感じるほど。保険営業の仕事を経て、昨夏店を開いた。「人生は一度きり。独立して何かに挑戦したいと思っていました。この場所で商売ができると決まり、何の店にするかは、その後考えました」
医食同源、美味しいパワーフード
看板メニューは、日本で大流行中の麻辣湯。専門店は福山初という。和牛骨を白濁するまで8時間以上煮込み、クコの実やナツメ、陳皮などの漢方薬膳に、数種のスパイスを合わせたスープは、医食同源の考え方そのものだ。
「子どもの頃から、かなり辛い味で食べてきました。麻辣湯はずっと大好き。気持ちがへこんでいる時もこれで元気になるパワーフードです。私は激辛じゃないと物足りないですね」。一方で、日本人の味覚にあわせた味を模索。中華料理人のコックと二人で、オープン前日の夜になっても納得できるまで試作を重ね「コクと深みがありながらすっきり、という今の味にたどり着きました」。辛さは5段階から選べる。
具材は約40種類。豚肉、イイダコ、えのき、キクラゲ、チンゲン菜、虹巻団子、粉耗子、カニ団子…生の具材をセルフで選んでボウルに入れ、重さで精算する。白菜もエビも同じ100グラム380円と明快だ。客が選んだ具材で仕上がる一杯は、味や香り、見た目まで1つの料理として整えられている。「テーブルに運んだ時に歓声が上がったら、私も幸せです」と妥協がない。
支えてくれる人がいて店ができる
若い女性を中心に来店客は急増。ランチ営業から夜営業までの間も仕込みが続くハードな1日だが「毎日は大変だけど楽しいです。〝ここは初めてですか?〟と声をかけ、〝いいえ〟の返事を聞く瞬間も嬉しい。リピーターさんだ!って」。週に何度も足を運ぶ常連客も増え、確かな手応えを感じている。「麻辣湯を子どもから、お年寄りまでもっと多くの人に食べて欲しくて」。その思いが原動力になっている。
休みの日は、鞆の浦やグリーンラインへドライブに出かける。中国への帰省はなかなか叶わないが、「人がやさしくて住みやすい福山が大好き。両親も観光に来てくれました。故郷は今頃だとマイナス21度。やっぱり、激辛の麻辣湯が食べたくなるんですよね」と遠くの冬景色を思い浮かべながら語った。
INTERVIEWEE DATA
中華園
元町13-3 地下1F
TEL:084-983-3395
インスタ/@chukaen_fukuyama

