INTERVIEWEE
ステーキ丼専門店 黒べぇさん南本庄店(すてーきどんせんもんてん くろべぇさんみなみほんじょうてん)
店長 川田 彰子 さん(34)
オープン前からずっと
「勤め始めて10年になります。最初は介護職とのかけもちで、その当時ここは居酒屋でした。8年前に黒べぇさんに生まれ変わり、2号店の手城店がオープンした6年前から、この店を任されています」。店長の川田さんは、今や大人気となった店の歴史をオープン前から知り、支えてきた一人だ。
黒べぇさんの看板メニューは、不動のステーキ丼。赤身肉をレア気味に焼き上げ、醤油ベースの特製タレをかけていただく。ガーリックライスではなくオニオンライス、ネギではなく刻みミツバが添えられている。「食べた後のにおいが気にならず、美味しくパワーアップができると、好評です」。ステーキ以外にもメニューが豊富で、辛さを1〜10まで選べる広島風つけ麺は「だしスープを飲み干す人が多い」という隠れた逸品。おにぎり、唐揚げのついたセットにすれば、大満足のボリュームになる。川田さんが一番好きなのは、びっくり亭風黒べぇさん焼肉。「鉄板を傾けて、肉の旨みの溶けたスープを片側に寄せ、そこに秘伝の辛味噌を混ぜて、肉を絡めて食べます」。弾んだ声のトーンからも“好き”という気持ちが伝わってくる。
昼も夜も持ち帰りが充実
テイクアウトにも力を入れ、昼時は率先して駐車場に出て手渡しもする。評判の牛スジカレー(410円)をはじめ、ホルモン丼、サイコロステーキ丼などリーズナブルなメニューが揃い、家族全員分をまとめ買いする人も多い。最近発売したカレーパンも、これ1つで満足感が大きい。揚げたてサクサクの衣の中に、サイコロステーキのような牛肉がゴロゴロ詰め込まれていて驚く。いずれも「できたてのあったかいのを食べてもらいたいから」と作り置きはしないので、電話予約がスムーズだ。
1号店としての責任と発展を
本庄店には単品メニューも多く、多彩なメニューを提供し、切り盛りしている川田さん。「実は、10年前はキャベツのせん切りもできませんでした」と屈託の無い笑顔で打ち明けた。周りに教わりながら、酢の物、煮物などの作り方を1つ1つ覚えてきたそうだ。「でも一番成長したのは、人としゃべれるようになったことかも。かなりの人見知りだったので」と自身の変化も振り返った。
現在、黒べぇさんは、キッチンカーも稼働し、神辺に3店舗目のオープンが控えている。「関連の店が増えれば増えるほど、1号店としてちゃんとしないと!」と自覚。「自分たちがイヤイヤ働いていると伝わります。スタッフが仲良く元気に働ける雰囲気作りも私の仕事です」。閉店まで働き、その後、大好きなお酒をたしなむとのことだが、休日も朝から、家でじっとしていることは少ないそう。「化粧は1年中休みなしです」。パワフルで、これからの企画や展開も楽しみだ。
INTERVIEWEE DATA
ステーキ丼専門店 黒べぇさん南本庄店(すてーきどんせんもんてん くろべぇさんみなみほんじょうてん)
広島県福山市南本庄1-9-21
TEL:084-925-5517