【異業種リレーの「わ」No.727 】「地域と繋がるものづくり」

INTERVIEWEE No.727
株式会社ウェルストン
代表取締役 石井 純平 さん(35)

製造業を守るため

 新涯町に事務所、箕島町に工場を構え、鉄工業を営んでいます。従業員は10名。事務所、自社工場で働く社員のほか、水島コンビナートや箕島の契約プラントに入って、機械メンテナンスに従事している社員もいます。
 この業界に参入したのは、29歳のとき。団塊の世代の大量退職により製造業の担い手が減少することが社会問題として取り上げられていた頃で、製造業を守らねば、という使命感に駆られ、未経験で飛び込みました。

果敢に挑戦

 最初は、現在も弊社の主軸事業の一つである機械メンテナンスを皮切りに、個人事業主として事業を開始しました。その頃はまだ自分の工場も持っていませんでしたので、よその工場に入って教えてもらったり、練習させてもらったりして、技術を習得しました。
 そうこうしていると、「これできるか?」と声をかけてくれる人が現れるんですよ。やったことの無い仕事でも、「できます!」といって仕事をもらっていましたね。もちろん、まだ下手でしたから、納品の度にやり直しを言い渡されたり、使えないとお金をもらえなかった経験も少なくありません。それでも頑張れたのは、創業時に抱いた使命感とものづくりの楽しさとやりがい、そして何より人に恵まれたことでした。
 事業はぼちぼち順調で、開業から2年後の2017年に法人化。このタイミングで自社工場も構えました。社名は、名字の石井から、「ウェルストン」(井戸のウェルと石のストーン)と命名しました。

苦境で変化

 昨年の新型コロナの影響による打撃は、弊社にもありました。得意とする鉄の溶接技術を活かし、JFEに納品する、階段や手すり、デッキを製造していましたが、世界的な車や船の需要の落ち込みで、仕事が激減したんです。
 現状の打開になればと、この時期に私が始めたのが会社訪問です。地元企業を中心に、話を聞かせてもらったり、聞いていただいたりしたのですが、これが様々な〝コラボ〟が生まれるきっかけにもなりました。
 例えば、パン屋さんとネコ型食パンを焼くための型を開発したり、建材屋さんと一緒に木とアイアンのテーブルや棚を造ったり。この間、約30の企業と繋がることができ、今後への自信と手応えを感じた貴重な機会となりました。
 変わったのは、事業だけではありません。それまでのプレイングマネージャーというスタイルを辞め、社員を信頼し、ある程度仕事を任せるようにしたんです。まだ試行錯誤の部分もありますが、彼らのやりがいや成長に繋がる、良い循環が生まれたと思います。
 夢は「全国制覇」。日本全国に弊社の製品を届けます。その夢の実現に向け、最高の社員と一丸となり挑んでいきます。

■ PROFILE
1986年生。岡山県津山市出身。短大卒業後、子どもを対象に野球・サッカーを教えるスポーツインストラクター、清掃業に従事したのち、2017年、株式会社ウェルストンを立ち上げ、現在に至る

■ SHOP DATA
株式会社ウェルストン
広島県福山市新涯町1-29-48
TEL:084-999-1538

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