INTERVIEW No.798
餃子の紋楼(モンロー)
代表 内田 誠一さん(36)
洋食の料理人が作る餃子
中学校からずっと野球部で野球漬けの毎日でした。高校3年生の夏が終わり、これからの進路を考えた時、料理人になろうと決めました。父親が和食の料理人だったので、多分その影響だと思います。ただ父とは違って、私は洋食を専攻しました。一度洋食シェフの背の高い帽子をかぶってみたかったからです。調理の専門学校に進み、卒業後は大手の結婚式場に就職しました。福山の他、東京や神戸など各地の式場で約12年間勤務した後、独立し、福山にフレンチとイタリアンを主体にしたビストロをオープンしました。
2019年のクリスマスにスーパーのエブリイさんからローストチキンの製造をお願いされました。ローストチキンはとてもご好評いただいて、次の商品をということになり、考えていた頃にコロナ禍が本格化しました。まん延防止措置で外食ができなくなり、ビストロも開けられない日が続きました。次に出す商品は家にいる時間が増えたライフスタイルに合い、家庭で重宝されるものをと考え、行き着いたのが餃子です。餃子は焼いたり茹でたり、色んなバリエーションがありますし、おかずにもおつまみにもなって、お弁当にも入れられます。冷凍庫に1袋入っていれば、「お母さんの安心の味方」です。
ビストロでも餃子を作ったことはありましたが、一から試行錯誤を重ね「モンロー餃子」は完成しました。特徴は、まず大きさが一般的な餃子の2倍くらいあることです。それから保存料などを使わず、原材料を国産にこだわっています。野菜と肉の割合は、かなり肉が多目だと思います。肉汁はたっぷり出ますが、肉肉しくなく、あっさり食べられるように仕上げています。
2021年の2月からエブリイさんで冷凍の「モンロー餃子」を販売し始めました。売れ行きは好調で、作る端からどんどんなくなり、製造が追いつかなくなりました。そこで店舗兼製造工場として12月にオープンさせたのが「餃子のモンロー」です。お店のコンセプトは「扉を開けばそこは香港」。海外旅行気分をほんのり味わえるようにと異国情緒のある店内になっています。
お店はとても好評いただき、並行していたビストロを閉め、こちらに専念しました。現在ではエブリイさん10店舗、お惣菜として6店舗に出しているものを含めて月に約2万個の餃子を作っています。
「餃子とビール」を福山の文化にしたい
これからの計画はフランチャイズで2店舗目、3店舗目と増やしていくことです。将来的に餃子でビールが福山の文化になれば嬉しいです。そのためにも「モンロー餃子」の名をもっともっと高めて、福山名物になるまで持っていけるよう頑張っています。
「モンロー餃子」を食べるために県外からもたくさんの人が福山に来てくれる、そんな日が来るのが夢ですね。
■ PROFILE
1986年生。福山市出身。大手結婚式場で12年間シェフとして勤務した後独立、福山市内に洋食店を開店。2021年2月にエブリイで販売を始めた餃子が好評を得たことから同年12月に「餃子の紋楼(モンロー) 」をオープンする。
■ SHOP DATA
餃子の紋楼(モンロー)
広島県福山市霞町1-7-9
TEL:080-4552-3006
インスタ:@gyoza_no_monroe