1度房室ブロックについて

Q. 健康診断の心電図検査で、1度房室ブロックで経過観察と書いてありました。房室ブロックは何度まであるのですか?

A. 房室ブロックは、1度から3度まであります。だんだん重症になっています。

 心臓は心房と心室に分かれています。心臓が収縮する時、まず心房が収縮して、その次に心室が収縮します。心室が収縮して血液を全身に送り出します。

 1度房室ブロックというのは、心房が収縮して、次に心室が収縮するまでの時間が正常より長い場合をいいます。心房も心室も正常に収縮しています。普通に全身に血液が送られていますので、問題ありません。日常生活も運動も普通でかまいません。

 2度房室ブロックは、心房から心室に流れる電気信号が、時々途切れる状態です。電気信号が途切れると心室の収縮が止まります。心室の収縮が止まると心臓が収縮していないことになります。つまり心臓が時々止まる状態です。2度房室ブロックには、治療が必要な状態と治療が必要でない状態と2種類あります。電気信号の途切れている場所によって区別されます。ヴェンケバッハ型は、特に症状がないので、治療は必要とせず、定期的な検査になります。モビッツ2型は、意識消失発作を起こします。したがってペースメーカーという器械を体に取り付ける必要があります。このペースメーカーから電気信号を出して、心臓が止まらないようにします。どちらの状態かは、心電図検査で分かります。

 3度房室ブロックは、心房と心室の電気信号が完全に途切れている状態です。したがって心房と心室がバラバラに収縮している状態になります。この状態は危険です。心房と心室の収縮のタイミングが悪いと、うまく血液を全身に送れなくなったり、一時的に心臓が止まったりすることがあります。そうすると意識がなくなったりして危険です。この場合もペースメーカーを取り付ける治療が必要です。この器械から電気信号を出して、心房と心室の収縮のタイミングを正常に戻します。

竹本内科循環器科

竹本内科循環器科タケモトナイカジュンカンキカ

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