Q. 健診で高血圧といわれました。なぜ血圧は上がるのですか。
A. 血圧が上がる病気がある場合、二次性高血圧症といいます。腎臓病や甲状腺の病気で血圧が上昇します。しかし、多くの場合は原因となる病気が見つからない、本態性高血圧症です。体質やストレス、加齢、塩分の過剰摂取、肥満などが考えられます。
体質は家族性があります。両親や祖父、祖母に高血圧の人がいると、その子供も高血圧になりやすいということです。
ストレスがあると緊張した状態になります。アドレナリンが多く分泌されるので、血管が収縮して血圧が上昇します。
年齢が高くなるにつれ、高血圧の人が増えてきます。それは、年齢とともに動脈硬化が進行するからです。つまり、血管が硬くなるため血圧も上昇するのです。
塩分の過剰摂取も、血圧を上昇させます。漬物など塩分を多く含む食べ物をよく食べる地方では、血圧が高い傾向にあります。
肥満になると、内臓に脂肪がたまります。すると動脈硬化がおこりやすくなります。この動脈硬化が高血圧を誘発します。また、太ると心臓は、より広い面積に血液を流さなければならなくなります。このため、心臓は、拍動を強め、高い圧をかけて血液を送り出すようになります。他に、肥満は生体にとってはストレスとして反応します。カテコラミンを多く分泌し、血圧は上昇します。
高血圧予防で自分でできることは、ストレスを避け、塩分を少なめにして、肥満にならないようにすることです。塩分摂取の目標は1日6gです。塩分は、みそ、しょうゆなどの調味料のほか、梅干し、漬物、つくだ煮などにも多く含まれています。急に薄味には慣れませんので、徐々に慣らしていくようにしてください。