INTERVIEWEE
とりあえず吾平 福山曙店(とりあえずごへい ふくやまあけぼのてん)
店長 平川 克之輔 さん(46)
再開、新事業の弁当販売が人気
4月13日〜5月14日の休業を経て営業を再開。店長の平川さんは「今回の取材は、お客様や大勢の方にお礼を言える機会をもらったと思っています」と語り始めた。三世代に愛される居酒屋のような食堂のような、ファミレスのような多様性を強みに、20年で全国約50店舗に広がった系列店においても無論、コロナの影響は例外ではなかった。「いつ再開できるか先の見えない不安がありました。ですが、いつ再開してもいいよう、前以上に細部まで清掃を徹底して待っていました。再び営業できるありがたさを感じています。従業員も辞めることなくついてきてくれ、少しずつ常連さんも戻ってくださいました」と噛みしめる。
再開を機に「店の味を家でも食べて欲しくて」と駐車場で昼の弁当販売も始めた。特に「牛サガリ弁当」の指名買い、リピーターが多い。「弁当が美味しかったから、と食べに来てくださる方も増えました。嬉しくて、身が引き締まるような手応えです」。
飲食業界に関わり続けて
福山出身の平川さんは、23歳で三原にある本格和食店の厨房に入り、魚をさばくところから基本を徹底的に学んだ。「いつか自分で飲食店を経営したい」という目標を持ってのスタート。29歳で早くも思いが叶い、横浜で焼酎バーの共同経営に乗り出した。その後、思うところあって福山に戻った2005年7月に、飲食事業部を持つニットサプライ株式会社に入社。松浜町の「はいからや」、AEON倉敷内「マーヴェラスクリーム」店長、「とりあえず吾平広島大町店」を経て、2017年から現在の福山曙店で店長を務めている。
試練を力に変えてスタッフと
「長い業界歴ですが、経営難以外で休業なんて予想もしなかった。守り備える時期だが、次のステップを考えながら新しい日常に合う業態を探りたい」と、ネブトをはじめとする地魚を仕入れた独自メニューや、市内・齋藤飲料工業の「激炭酸」を使ったアルコール類など地元のものをPRする。また、7月19日には関連業者と「第1回 吾平の直売市」を企画。11時〜14時に駐車場で契約農家の野菜やミスジステーキ炭火焼、オリジナルシロップのかき氷、パン、タピオカドリンクなどを販売する。「コロナ禍は、新しいことにチャレンジする案を練るいい機会。大きな試練をそう前向きに受け止めて頑張りたいんです。昼間もできるだけスタッフと駐車場に出て、元気でやってます!という姿、笑顔でお客様に感謝を伝えたいです」と語る。
趣味は大型バイクでのツーリング。ここしばらくは遠出がはばかられ、ホンダ・CTX700にもエンジンをかけてやるだけだったそうだが、「愛車を駆る日を楽しみに、今は仕事に打ち込んでいます!」と周りも笑顔になるようなビッグスマイルを見せた。
INTERVIEWEE DATA
とりあえず吾平 福山曙店(とりあえずごへい ふくやまあけぼのてん)
広島県福山市曙町3-18-22
TEL:084-920-2525