INTERVIEWEE
Ever Fit(エバーフィット)
代表 富山 農 さん (38)
クリニック勤務の現役理学療法士
「理学療法士として全ての世代の人の健康と、世界に通じるアスリート輩出を手助けしたい」と2018年、富山さんは仲間と共に活動を開始した。“福山から世界へ”のテーマを掲げ、身体のプロである理学療法士(PT)だからこそできるトレーニングと知識を提供する。
小中高、のちに大学、社会人でも野球に打ち込んだ富山さんが、国家資格であるPTを志したきっかけは、メディカルチェックやトレーナーといった職業としても野球に関われると知ったから。笠岡第一病院から始まるPT歴は18年強。そのうち、はやし整形外科クリニック(伊勢丘)での勤務は15年になる。「“痛い人待ち”の仕事ですが、痛みの起きない人を増やしたい、育てたいと考えるようになりました。林院長のご理解もあり、エバーフィットをダブルワークで運営しています」。3年前にアスリートパークを拠点として整備し、今年4月に拡張して市内唯一のパルクールコースも作った。
エバーフィットとパルクール
エバーフィットは、現役の理学療法士兼各種トレーナーの集まりでもある。アスリート・アクロバット・パルクール他のメニュー別、キッズ・12歳以上・マダムといった年代別に、少人数制でクラス分けした週30コマを複数のPTが担当する。
パルクールはもともとトレーニングの一環で、「どハマりして」メニュー化した。プレスシードと連携する「学びと体験 ぷれこる」では、小学生対象のパルクールエントリーコースが設けられている。「跳ぶ、つかまる、よじ登る、走るなど学童期に必要な運動が網羅できます。課題に対応する先読み力や、生きて行く上で限界という壁にぶち当たっとき、どう乗り越えていくかを考える力を、パルクールを通して身につけて欲しいですね」と語る。
また、フランスの軍隊が発祥とされ、「度胸試しではなく、安全性を重視したトレーニングです。どんなに速くても高度な技でも、安定した着地が100%成功する自信がつくまで、自分を追い込む鍛錬が必要」。時にはストイックな世界観も語る富山さんだが、子どもたちからtommy(トミー)の愛称で慕われる様子を見ても、普段は極めてフレンドリー。「代表としてやっていますが、マスコットみたいなもの」と笑い、「ブレーンや現場でバチバチやってくれる人が居るから成り立っています」と感謝する。
今月、パルクール日本選手権出場
選手としての富山さんは、9月22日、23日に山口県宇部市で行われる「パルクール日本選手権」スピード部門に初出場する。「奇跡的。なので楽しんできます。そして選手として全日本の景色を見て指導に生かしたい」と照準を合わせる。活力源は「妻が栄養管理してくれる手料理と、ラガーの息子2人がチームのためにカラダを張る試合観戦。私も仲間や協力してくれる人がいるから挑戦できます。感謝を忘れず、初心も忘れず、家族を大切に! これからも頑張ります」と語っている。
INTERVIEWEE DATA
エバーフィットアスリートパーク
福山市引野町5-32-23 高橋急送内
mail: support@ever-fit.fun