INTERVIEWEE
肉処だいまる
代表 大名 友樹 さん(30)
和モダンな2階へ、わざわざ
〝隠れ家的おとなの上質空間〟をコンセプトに今年1月、南蔵王町にオープンした「肉処だいまる」。漆黒の壁、手元を照らすスポットライトに、宮崎牛のステーキ重が浮かび上がる。「福山にはあまりないような、扉を開けて驚きがあるような和モダンな雰囲気に仕上げました。夜はまた格別かと思います」と店主の大名さん。未就学児は入店を遠慮していただいており、しかも店舗のある2階へわざわざ足を運ぶ、というひと手間をかけるだけあって、しっとりと落ち着いたおもてなしを期待できる。 フロア中央に据えられた生け花を囲むように、4人掛けテーブル4卓とカウンターが4席あり、実家に伝わっていたという大皿や松の盆栽、一輪挿しなどが飾られている。ランチに利用でき、夜は完全予約制にしている。
賞味期限は10分? 超レアで提供
なかでも注目を集めているのは「上レアステーキ重」。宮崎牛のなかでも、きめが細かくさっぱりとした中に旨味のある赤身と、甘みとコク、肉汁があふれるようなミスジのハーフ&ハーフ。「自分がこれだ!と直感しほれ込んだ宮崎牛の風味を一番感じていただける料理だと思っています」。厳選した、かたまり肉を、超レア、スーパーレアと評される焼き加減にし、企業秘密のタレをかけてあり、卵黄をからめていただく。「口に含んで目を閉じて味わっている方もお見掛けしました。肉それぞれのおいしさと、卵黄による世羅米のご飯との一体感も感じてもらえたら」。
とろけるようなレアを提供するだけあって、素材と衛生面のこだわりも特別だ。賞味期限という言い方をするなら?の問いに「できることなら10分くらいが最高。出してすぐ食べて欲しい」。持ち帰りはもう少し火を入れてあり、それでも1時間以内にとすすめる。
料理の世界に集中
大名さんは三原市の出身。大型トラックの運転手をしていたときに各地で外食や文化に触れ、もともと好きだった料理の世界へ。そのときバイクをはじめ色々な趣味を一度手放したという。「集中したかったんです。料理に専念していこうと決意しました。飲食業界での経験が長いパートナーの力も借りて、店を持ちました。飲食のプロである彼女の支えがあったから、全く異業種から好きな世界に飛び込んで、できていることで、本当に感謝しています」。
最初の飲食店は、伊勢丘でテイクアウト専門店を経営。やがて店内で食べてもらえる店を開こうと機が熟すのを待っていた。「店内ならではの食事を」と考えたのが、だいまるのレアステーキ重だった。たくあんとの食感が面白いメニューも準備した。「これから夜の時間帯に和のコース料理をやっていこうと企画しています」。店休日も出勤して仕事をしていることが多いそうで「一点集中で頑張ります」と語っている。
INTERVIEWEE DATA
肉処だいまる
福山市南蔵王町2丁目4−18 2階
TEL:080-9137-4129