No.862【子どもおうちごはん塾/岡本 雅美】UTSUMI BASE ー舌と心に残る体験をー

INTERVIEW No.862
子どもおうちごはん塾
代表 岡本 雅美 さん(53)

ウツミベースで2事業

毎週水曜日に小学生メインの民間学童保育「子ども おうちごはん塾」を実施し、金土日曜は、スパイスカレー&カフェを開いています。どちらもウツミベースが、2023年8月から行なっていますが、今年築110年になる古民家という異空間で過ごす年齢層も目的も違いますので、インスタなどの発信方法は分けています。
ごはん塾を開くまでに、放課後児童クラブに10年関わっていました。コロナ禍もあり、とにかく安全が最優先でしたが、子どもたちに「大丈夫かな?どうしたらいい?」と考えさせることもなく、「ダメ」と禁止することが多かったですね。かぎっ子対策ではなく、自然の中で楽しみながら自由な心を育てたいとの思いが募りました。50歳で保育士の資格も取得していましたし、よし!自分でやる!と夫と一緒に物件を探していたところ、広い庭や畑のあるこの場所を見て即決。リノベーションの設計と工事を経て、約半年後にオープンしました。

自然に触れ、一緒に夕食作り

放課後に集まったら、手作りのおやつを食べて、自然に触れる遊びの時間。薪割、虫取り、海遊び、野菜の収穫…子どもたちの遊びへの集中力や想像力は、やがて勉強へもつながるそうです。17時から一緒に夕食を作ります。みんなで食べて19時までにお迎えに来てもらうというスケジュールです。
私は幼い頃、母がパンやお菓子を作ってくれたのを覚えています。うちに来ていた友達が、いまだに同窓会で「マーちゃんのお母さんのポテチやミートソースが忘れられない」と言います。食べた物は舌と心に残るんですよね。いつか子どもたちが大人になって家族ができたとき〝週に1回晩ごはんを一緒に作った第二の家が楽しかった〟みたいに思い出してくれたら、手作りの連鎖も広がるかなと思います。こうした民間学童は、私が調べた限りでは、中四国には例がないようです。
沼隈町の小学校へは放課後お迎えがあり、来てもらえる方なら、どこからでも大丈夫です。夏休みなどの長期休暇は、街中の子どもたちも、1日単位のキャンプ感覚で参加できる体制を整えていきます。

自分が楽しみながら

カフェのほうは、身体にやさしいカレーにこだわっています。小麦粉不使用(グルテンフリー)で、生姜、にんにく、炒めたタマネギをたっぷり入れた、子どもたちでも食べられるスパイスをきかせたシャバシャバのカレーです。うつみ潮風豚を使った「厚切りロースカツカリー」や、ベースカレーとキーマカレーの「2種盛り」が人気です。
4月からは民泊にもチャレンジし、地域食堂を考える団体と連携する話も進んでいます。学童保育、カフェ、民泊の三本柱や拠点をしっかりさせていきます。多忙ですが「子育ての一番の基本は、大人が楽しむ姿を見せること」と聞いたことがあります。だとしたら、充実していて楽しく、思い描いた通りです。

■ PROFILE
1971年新居浜出身。青山商事勤務を経て、放課後児童クラブに約10年携わる。2023年、夫・真明さんと古民家をリノベーションしたUTSUMI BASEオープン。民間学童保育開所。

■ SHOP DATA
子どもおうちごはん塾
広島県 福山市内海町ロ1308
TEL:090-1239-6050
インスタ @kodomogohan_utsumibase@currycafe_utsumibase

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