【異業種リレーの「わ」No.848】社会課題を人の力で解決する ー 世代を超え、国境も超えて ー

INTERVIEW No.848
キャレオスホールディングス 株式会社
代表取締役社長 藤井 克樹 さん(42)

シニア、ジュニア、国際事業

キャレオスホールディングスは、シニア、ジュニア、国際事業を3本の柱とする会社です。社名には Care For Othres の思いを込めています。
父が1984年に興したフジ総合印刷を母体に、介護業界に参入したのが2003年。介護福祉サービスゆうゆうをはじめとするシニア事業は、広島県内に14拠点43事業所に広がりました。ジュニア事業では放課後等デイサービス・児童発達支援を全国に39事業所、保育園11園、放課後児童クラブ23教室を運営しています。また、インドネシアのバリ島に日本語学校、職業訓練校を開校し、受入れや雇用サポートまで含めた海外事業を展開しています。

「夢門塾」への信念

放課後等デイサービス「夢門塾」を開設したのは、ちょうど10年前。未経験からのスタートでしたから、当時は社内にも不安の声がありました。しかし、我が子の発達障がいと向き合い、療育の必要性を強く感じていた私は「人生を生き抜く力を育てる」という強い信念でこの事業を立ち上げました。運動、学習、生活において成功体験を重ねるカリキュラムを作り込んでいき、開設前から定員に達したほどの地域のニーズには私自身も驚いたほどです。
また、障がいがあると早く職業訓練をして社会に馴染ませようという風潮があり、違和感を覚えました。そういう子ほど社会に出るまでに学びの時間をしっかり取れる、進学という選択肢が必要なのでは?と思ったのです。そこで、彼らの高校卒業後のステージの候補として、昨年、ソーシャルカレッジ「リッツ」を開設しました。

備後からアジアへ

2019年には、観光業が盛んでホスピタリティの高いバリ島に、初の日本語学校、職業訓練校「フジアカデミー」を開校しました。介護現場の働き手不足を解消する目的で、あわせて技能実習生の日本への送り出し、受入れ体制も整えてきました。今年度内に6校目を開く準備も進めているところです。
日本で学んだことをバリへ戻ってからも活かせるような介護施設開設も視野に入れていますが、介護への意識、報酬の違いなど課題は残っています。
今年2月には、インドネシア共和国保健省と、日本語研修や高齢者向けの看護カリキュラム開発協力等に関して同意書を交わし、流れができるのではないかと考えています。
介護事業参入から約20年。従業員数20人前後の会社から1千人を超えるグループ企業になりました。しかし、地域課題を人で解決するという企業ミッションにブレはありません。この5年の中期経営計画では、さらに地域をアジアに広げていくという旗印を掲げています。
M&A案件にも対応しながら、国内外を問わず困りごとを解決する新しい事業を、私が先頭に立って切り拓いていきます。長期的には、ホールディングス内それぞれの経営者を大きく育てることが目標です。

■ PROFILE
1982年生まれ。福山市出身。大学在学中から経営に関わり、介護事業に参入。2016年代表就任。社会課題の解決を掲げ、児童福祉施設や日本語学校等幅広く運営する

■ SHOP DATA
キャレオスホールディングス 株式会社
(本部事業所)新市町戸手102-1
TEL:0847-54-2720
ホームページ/https://www.careoth.com

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