INTERVIEWEE
湯田公民館/竹原 憲三館長
▲育てた藍の種を採る湯田小学校の児童たち
湯田小学校の児童は、30年前から藍の栽培と藍染めをしています。藍は地域の伝統産業であり、この藍を通じて、我が学区と東日本大震災被災地の福島県楢葉町との交流が続いています。
児童は震災直後から被災地にメッセージを送るなどして交流していましたが、2014年、藍の強い生命力で被災者を元気づけようと、自分たちが育てた藍の種を贈りました。藍は、原発事故の警戒区域だった楢葉でも立派に育ち、その藍で地域の人が藍染めも楽しんでいます。
▲湯田学区の文化祭で展示した藍染めの作品群
昨年、復興状況などを伝えるフォーラムが広島市であり、楢葉と湯田の人が一緒になって、藍染め雑貨を展示しました。湯田は愛と藍にあふれる自慢の地域です。
▲楢葉の人と湯田の人が一緒になって藍染め作品を展示しました
湯田小学校から東へ800mほどのところにある大宮公園。この下には、考古学者の間でとても貴重な遺跡とされている「大宮遺跡」が眠っています。
貴重とされる理由は、縄文時代から奈良・平安時代まで、それぞれの時代ごとに移り変わる人々の暮らしの跡が見つかったからです。
▲1984~1985年度、国道486号線の整備工事に伴う発掘調査で見つかった、古墳時代後期の建物跡
これまで何度かにわたって行なわれてきた発掘調査で、縄文時代に使われた縄模様のある土器や、弥生時代に稲の穂を刈った石包丁、古墳時代のものとみられる大型の建物(豪族の居館)の跡、そして、奈良・平安時代の建造物の屋根瓦など、様々な時代の生活をうかがえる出土品が発掘されました。
ここ湯田学区が、約4000年も前の太古の時代から、人が暮らすのに適した場所だったことを物語っています。出土品の一部は広島県教育委員会の配慮を受け、2018年4月より湯田小学校で展示し、いつでも学習に使えるようになっています。
▲古墳時代の須恵器。かたくて水が漏れにくいという利点があります。
展示品は触れることもできるので、児童たちは土器や石包丁の感触も確かめることができます。
▲弥生時代の石包丁や石斧
こうした特色ある学区内の文化財を通して、児童たちには自分自身も歴史と文化の流れの中にある、 かけがえのない存在だということを感じてほしいと願っています。
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