【グループホーム スマイル/森山 貢帆】   生きようとする力に精いっぱい寄り添う

INTERVIEWEE
グループホーム スマイル
ホーム長 森山 貢帆 さん(36)

飲食業界から転職

介護分野に幅広く携わる(有)シンライフに入社して5年目。それまで飲食業界に携わってきた森山さんが転職を決めたきっかけは、社長である母親の働く姿を目にしたこと。「憧れたんです。14年前まで専業主婦だった母が会社を立ち上げて、たくさんの笑顔に囲まれるまでになって。こんな素敵な人たちに支えられているんだって思いました」。早速、「希望を表情で察して動くのは、飲食と通じるものがある」と意気込んで始めてみたが、最初はパートの調理補助からのスタート。飲み込みやすく詰まらない、食べやすい食事となると、今までお店で出したり、家で作ったりしていた料理とは全く違った。「〝こんなん食べてもらわれんよ〟と先輩方に厳しく言われたこともあったそうだ。やがて、食事の作り方に慣れた頃、同時に、もどかしさも感じ始める。どうして、この方のご飯はお茶碗でじゃなくておにぎりなの? ミキサー食しか食べられないの? 理由を知らず指示された通りに作るだけでは、本当に適した料理が出せないのではないかと思ったそうだ。そこで、飲食と介護に共通する経験をいかして、台所からフロアに出て、利用者さんと接し始めた。

そのとき一番いいと判断したことを

今は、ケアマネージャーや看護師をはじめ、経験豊富なスタッフと連携し、シフトにあわせて応援にも入る日々。しかし、そうなるまでには、一瞬前のことも忘れてしまう、何かが少し違うだけで不安がる、急に気が荒くなる…。そんなお年寄りを前に「私に何ができるの?」って自信をなくしたこともあるという。だが、ある日〝あんたが見えんと、さみしかった〟と声をかけられた。「覚えていてもらって本当に嬉しくて。そこでやっと、そのとき一番いいと判断したことを精いっぱいやればいい。やりたい!そう思えるようになりました」。  また、グループホームでは看取りも尊い役割。「長い時間をその方と一緒に過ごす私たちは、おそらくご家族に近い気持ちではないかと思います。生きようとする命、その力を大切に、手を取り寄り添っています」。

できない言い訳をやめてみる

お年寄りに尊敬をもった仕事ぶりが伺える森山さんの今の目標は、できない言い訳をやめること。「後であのときやっていれば、と思いたくないので」。昨年11月にホーム長にとの話があったときも、まだ早いと思いつつ周囲の応援も感じ、敢えて引き受けた。近く、ホームの空きスペースを利用して、交流の場として開放したいと考えており、「地域との垣根を取り除いた施設に」と想いを巡らせている。おいしいごはんとお酒、アウトドアを日々の活力に、新しい挑戦も始めている。

INTERVIEWEE DATA
グループホーム スマイル
広島県福山市千田町2-33-23
TEL:084-961-0206

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