【異業種リレーの「わ」No. 724 】「縁が導いた独立への道」

INTERVIEWEE No.724
株式会社 葵建工
代表取締役 山脇 悠葵 さん(38)

型枠工事一式を担う

 鉄筋コンクリートの建造物や一般住宅の基礎工事などで図面どおりにコンクリートを固める際に使用する「型枠」に関する工事を、型枠制作から一挙に引き受ける会社を創業し、今年で11年目になります。手がけた工事で大きなものは、福山市立大学などがあり、芦田川に架かる草戸大橋で携わった工事が今月完成しました。
 型枠の世界に入ったのは15歳のときです。高校を辞め、都会に憧れのあった私はアルバイトで稼いだ十数万円を持って広島市に出たのですが、最初は働かずに遊んでばかり。財布を盗難されて初めて、こんなことをしている場合ではないと気が付き、住み込みで働ける会社を探したことが、型枠に携わることになるきっかけでした。

独立を決意して

 最初に入社した会社で1年半働いたあと、縁あって結婚した妻の父の会社で働き、その後、別の型枠工事会社に入りました。仕事ぶりを認められ、昇進・昇給も叶ったんですよ。プライベートでは、長男、長女に恵まれ、新居を建てるなど充実した日々でしたが、突如、会社が倒産してしまって。2011年、独立することを決意したんです。ですが、充分な資金等はなかったため、最初は、型枠会社の傘下に入り下請けからのスタートでした。

困難を救ってくれたご縁

 下請けを7年続けたころ傘下から抜けることに決めたのですが、すぐにはうまくいかないものですね。仕事の無い日々が続き、困り果てていたところ、旧知の方が「材料を貸すから元請けをやってみるか?」と声をかけてくださったんです。お陰で元請けとして再スタートを切ることができました。難易度の高いビルの型枠の依頼が舞い込むなど会社は順風満帆。意を決して型枠一式の材料を、銀行からの融資を受けて買い取り、本当の意味で「独立」することができたんです。
 今日までやって来られたのは、困った時に手を差し伸べてくれる方々と出会えた“ご縁”。一生懸命頑張っていたら、それを見てくれる方がどこかにいるんですね。
 現在は、主に若い社員に現場を任せており、私が現場に出ることは意識的に減らしています。それは、現場を任せている職人さんたちが、自分の仕事に誇りを持ってやってくれており、それを尊重したいからでもあります。これからは依頼主からの様々なオーダーに応えられるよう、業種の幅も広げていきたいと思います。この仕事の魅力は、自分が造ったものが後世に残ること。私も、諸先輩方を見習って、若い人に仕事の魅力を伝えられる存在であるのはもちろん、困った時に手を差し伸べてあげられる人間になれるよう精進していきたいと思っています。

■ PROFILE
1983年生。福山市出身。高校中退後、15歳で広島市内の型枠工事会社に入社。型枠工事会社数社で経験を積んだのち、2010年7月、型枠工事一式を請け負う「株式会社葵建工」を創業、現在に至る

■ SHOP DATA
株式会社葵建工
広島県福山市青葉台3丁目6-6
TEL:084-975-2184

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