【異業種リレーの「わ」No.779 】「天職」になった日本料理の仕事

INTERVIEW No.779
酒菜 ほう月(しゅさい ほうづき)
店主 佐藤 勝利 さん(57)

一生の仕事を「飲食業」と決める

 高校を卒業後、珍味の会社に就職しました。飲食店に商品を納品する仕事をしていたのですが、納品に通ううちに飲食店の仕事に憧れるようになっていました。どんどん「飲食店で働きたい」という思いが強くなって、1年くらいで勤めていた会社を辞め、居酒屋に入りました。
 居酒屋では6年間働きました。大好きな仕事だったのですが、生活のことなどいろいろあり、25歳の時に辞めて建設関係の会社に就職しました。けれども建設の仕事をしながらも、「飲食店で働きたい」という思いがどうしても拭いきれませんでした。28歳の時、もう一度本気で飲食店の仕事をしようと心に決め、会社を辞めて、日本料理店に板前の修行に入りました。
 修行時代は、先輩のほとんどが年下で、覚えることや出来ないこともいろいろあって大変でしたが、「一生この仕事をする」と心に決めていましたし、修行を終えたらすぐ自分のお店を持つと決めていたので、苦しくはなかったです。それよりも「もっともっと技術を磨きたい」と思ってやっていました。
 7年間の修行を経て、自分のお店を開きました。今のこのお店「酒菜 ほう月」です。

開店から今年で22年目の「酒菜 ほう月」

 「酒菜 ほう月」は今年で22年目になります。店内飲食の他にも、和弁当や慶弔料理の仕出し、お節も承っています。
 こだわっているのは四季折々の旬の食材を楽しんでもらうこと。素材の魅力を活かすように心を配って料理しています。
 まだまだ技術が足らないところも多いと思いますが、常連のお客様もたくさん出来て、皆様に助けてもらって、ここまで続けて来られました。

コミュニケーションの楽しさが仕事の魅力

 この仕事の魅力は人付き合いの楽しさです。たくさんのお客様に触れ合える、とても幸せな仕事だと思います。いろんな方と出会えて、その方が別の方を連れて来てくださる。人の輪が目の前でどんどん広がっていく、そんな感動が味わえる仕事です。
 お店を始めて最初の頃は、とにかく「美味しい料理を作りたい」と思っていました。けれども月日が経つうちに、お客様に喜んでもらうためには料理だけではないと分かるようになりました。今は会話や雰囲気も含めて「楽しい時間を作りたい」と思っています。なので今は、「料理が美味しい」と言ってもらうよりも「また来たい」と言ってもらえる方が嬉しいですね。もちろん、「美味しい」と言ってもらえるのも、すごく嬉しいですが。
 これからの目標は生涯、大好きなこの仕事を続けていくことです。文字通り体が動くまで板の前に居られたらと思います。1分1秒でも長く、お客様と一緒の時間を共有して、楽しく過ごしていきたいですね。

■ PROFILE
1965年生。井原市芳井町出身。高校を卒業後、珍味会社に就職。28歳の時、一念発起し日本料理店に修行に入る。7年間の修行の後、現在の場所に「酒菜 ほう月」を開店。今年で22年目を迎えた。

■ SHOP DATA
酒菜 ほう月(しゅさい ほうづき)
福山市南蔵王町4-3-42
TEL:084-922-7727

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