INTERVIEWEE
水呑公民館/門田 栄蔵館長
▲学区内にある七泉のひとつ、セイゾウボウ川
水呑は「水呑めるまち」。昔からどこを掘っても山の水を源泉とする地下水が湧き出る地域でした。かつて、草戸千軒や古代山陽道から鞆へ向かった旅人たちの喉を潤してきたと伝わっています。
井戸は“川”と呼ばれ、地域の水場として現在も残っているドーノキ川、トンコ川、高木川、妙見川、松室川、ハタ川、セイゾウボウ川の7つは「水呑の七泉」として史跡になっています。私の子どもの頃は、近くの井戸が共有の炊事場のようになっていて、スイカを冷やしている人なんかもいました。今では飲み水にこそ使わなくなりましたが、畑や庭への散水に使われている井戸もあります。庭に井戸がある住宅が多いのも水呑ならではです。
▲セイゾウボウ川を覗くと鯉が泳いでいました。いまは安全面に配慮して柵をしてあります
▲こちらはトンコ川。周辺の畑の水やりに使われているようです
▲年に1度、近隣の住民たちが清掃活動をしている井戸なので水もとてもきれいです
▲一番奥に見えるのがトンコ川。すぐ隣にも井戸が2つありました
水呑八幡神社は鎮座450年を迎えた神社で時代を超えて受け継がれている伝統のお祭りです。毎年、法被代わりの白装束に身を包んだ氏子たちが揃い、地域ごとの御輿を担いで境内を駆け回ります。
今年は土井・浜、中村・西、鍛冶屋、山之神の御輿4体が集まって、「ヨイ、ヨイ、ヨイサ」の掛け声とともに競り合いました。重さ400kgを超える御輿がうねる様は実に勇壮で、担ぎ手も観る側も興奮のるつぼに包まれます。
重い御輿を皆で担ぐ達成感と、心がひとつになる喜び。それが溜まらなくて、大祭には皆が集まって きます。世代を超えて皆が楽しむ祭りは、心の通う付き合い、地域づくりの大きな一翼を担っています。江戸中期から続くこの伝統文化は、ぜひ末代まで続いてほしいと思っています。
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