【福山サービスセンター itoh/伊藤 匡】ー マイクロツーリズムに光ー 人をつないで観光を創造する

INTERVIEWEE
福山サービスセンター itoh(ふくやまさーびすせんたーいとう)
代表取締役 社長 伊藤 匡 さん(48)

人脈を大事に、楽しさを追求

 伊藤匡さんが代表を務める福山サービスセンターイトウは、昭和57年に父の延さんが興した旅行サービス手配の総合案内所。旅館やホテルといった提携宿泊施設のチラシやパンフレット、企画書などを手に、ツアーを開催する旅行会社やバス会社などに売り込み、旅行客を誘致する仕事だ。
 開業時のことは、当時小学5年生だった匡さんの記憶にも残っている。「今この会社がある場所で、両親が喫茶店を営んでいました。あるときその一角に仕切りができて、相談のようなことを始めたのが、会社のスタートでした」。匡さんが加わったのは、大学卒業後に就職した、イベント系会社を経てから。親子で労を惜しまず築いた人間関係と楽し==いアイデアの提案やアドバイスを強みに、団体旅行ブームという右肩上がりの波に乗って成長を続けた。社長を受け継ぎ6年になる。

何を観るかより、何をするか

 匡さんの代になって特に力を入れるのは、オリジナルの旅行企画。ツアーを利用した人だけが体験できる特典をメインにプロデュースしている。例えば、大島能楽堂で演者から美しい所作を学ぶ。日本妖怪博物館と絡ませた企画で、特別な紙芝居を見る。食事はこのツアーだけの限定…。「一度行った場所でも行ってみたくなるような、地元の人ですら体験したことがないツアーにしたいですね。お客様と開催地域、旅行代理店を結び、誰もが喜ぶように三方良しのこの仕事は、観光創造業だという自負があります」。何を観るかより、そこで何ができるか、着地型の提案は、現地の人とのつながりなしではできない。「そういうところは、親から受け継いだDNAなのかもしれないですね」。

口角を上げていこう!

 とはいえコロナ前と比べると、売上げは90%ダウン。にも関わらず匡さんの表情は明るい。「悲痛な顔をしても状況は変わらない。ならば口角を上げて笑顔でいよう! そう思うんです。さすがに無策ではありませんが」。
マイクロツーリズムへの流れを敏感に感じ取り、昨年、地域限定旅行業の登録もおりている。「幸い一筋の光が見えています。コロナは、ニーズを加速させたに過ぎないのかもしれません」。つい最近も《都春日のディナー+タクシー送迎プラン》を打ち出したばかり。県から1人最大1万5千円の補助が出ることを強みにした、安心かつ超お得な、今どきの非日常型旅行だ。
 目指すは親子3代100年企業。「今の社員を一人も削減せず乗り切り、2人の息子が後を継ぎたいと願う会社にしたいですね」。趣味であるシーカヤック上での魚釣りも「自分で漕ぐのが良い。何歳になっても動ける体でいたい」と意識が高い。「今の状況もやがて、常に順風満帆ではなかった、と語れる時がくる。必ず感動材料にします!」と笑顔で決意を口にした。

INTERVIEWEE DATA
福山サービスセンター itoh(ふくやまさーびすせんたーいとう)
広島県福山市三吉町南1-11-30
TEL:084-923-2022

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