上室性期外収縮と心室性期外収縮

Q. 上室性期外収縮と心室性期外収縮は、どう違うのですか?

A. 心臓は心房と心室に分かれます。心房と心室はそれぞれ左右の2つに分かれます。合計4つの部屋から心臓はできています。心臓は電気刺激を与えると収縮します。正常の場合、右心房の上にある洞結節というところから、規則正しく電気刺激が出ます。その刺激によって、まず心房が収縮します。次に心室に電気刺激が伝わり、心室が収縮します。これが正常の場合の心臓の収縮です。

 期外収縮というのは、この洞結節から出た電気刺激ではなく、それ以外の場所から出た電気刺激によって、心臓が収縮する場合をいいます。

 上室性期外収縮は、左右の心房のどちらかから出た電気刺激によって心臓が収縮する場合をいいます。心室性期外収縮は、左右の心室のどちらかから出た電気刺激によって心臓が収縮する場合をいいます。

 上室性期外収縮は、期外収縮が出ても血流にあまり影響は出ません。脈も触れるし、血圧も測れます。心室性期外収縮は、期外収縮が出ると心臓から出る血液の量が正常より少なくなります。そのため脈拍は触れず、脈が飛んだように感じます。自覚症状も、上室性期外収縮のほうが軽く、期外収縮が出ても気が付かない場合が多いです。心室性期外収縮は、上室性期外収縮よりも症状が強く現れやすく、胸がドキンとしたという表現をされることが多いです。

 どちらも1回出ただけで、すぐに元の正常の脈に戻れば問題ありません。問題になる場合は、連続して出た場合です。上室性期外収縮が連続して出ると、上室性頻拍症という病気です。安静にしていても走っている時の脈のように早くなりますので、動機がしてしんどくなります。心室性期外収縮が連続して出ると、心室性頻拍症という病気です。この場合は血圧が測れず、ショック状態になり、とても危険な状態です。心室細動になることもあり、できるだけ早く、元の脈に戻す必要があります。電気ショックが有効な方法です。最近、よく見かけるようになった、AEDという機械を使って、元の脈になると救命できます。

竹本内科循環器科

竹本内科循環器科タケモトナイカジュンカンキカ

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