【株式会社 森山仏商 アークハウス福山/森山 裕紀】ー 最後の晴れ舞台はおまかせください ー 家族としっかり向き合える時間を

INTERVIEWEE
株式会社 森山仏商 アークハウス福山(かぶしきかいしゃ もりやまぶっしょう あーくはうすふくやま)
支配人 森山 裕紀 さん(36)

家族とともに

 「物心ついたときには、両親がこの仕事を営んでいましたので、すごく身近でした。でも私は、ずっと後を継ぎたくないと思いながら育ちました」。今でこそ、市内に4つの葬儀場を有する森山仏商だが、森山さんが幼い頃は1階が仏壇仏具店で、2階が住居。「24時間対応で働く姿や、お客様との話し声で、大変そうだと思っていました」。音楽の道を志していた2歳上の兄が、葬儀の専門学校に進んだことで「やった!自分は自由だ!」と神戸の大学へ進学したという。
 卒業も迫った22歳。転機のひとつになったのがバイク事故だった。「自分は生かされている、と感じました。夜中に来てくれた救急隊員や支えてくれた人にも感謝し、親のありがたみも実感して、葬儀を命に関わる仕事としてイチから考え直しました」。やがて実家に戻る決心を固めると、まずは神戸の老舗へ、「実家に持ち帰れる経験を」と考え就職。心身ともに鍛えながら、葬儀はもちろん生花部、搬送部を経て、4年後に森山仏商に帰ってきた。

いなら創る、無い物を創る

 まず、業者に任せていた生花部を社内に置こうと考えた。「どんな花祭壇もできるようになって戻ったという自負がありました」。小学6年のとき、部員を募ってバレー部創設を成し遂げたことを思い出す。「無いなら自分で!」の精神。だが、これまでの業者が本当に良くしてくれていると知り、悩んだ末、そのまま任せることにした。
 次の「無いなら!」は、故人と家族がしっかりと向き合える、《1日1組限定》が基本のアークハウス福山。白を基調に、清楚なシャンデリアが輝く明るい空間で、故人は花祭壇の中心に眠る。「周りは反対しました。でも私も兄も、家族葬を視野に、これまでに無いものだからこそ必要とされると思い進めました」。一般葬儀にも対応し、支配人としてしっかり軌道に乗せ、会館オープンから7年目に入った。コロナ禍でもあり、少人数の落ち着いた葬儀は、さらにニーズが増えている。

事前相談で安心のひと刻を

 事前相談にも力を入れる。当家の家族の一員として絆を結びながら、送る人も送られる人も満たされるように、1件ずつ打ち合わせを重ねていく。最近嬉しかったのは「最後の晴れ舞台はあなたにまかせるから。私より先に死なないでね」と言われたことだそうだ。「私は人のために何かする仕事をしたかったのかもしれません。安心して最後のひと刻を過ごしていただくための仕事です」。
 今後については、「家族の想いを形にする提案を基本に、兄と一緒に時代とともに変わる葬儀の5年先、10年先を見据えて歩みます。今、私はこの仕事とアークハウスが好きです」と誇りをもって語る。森山さんの中では既に「無いなら自分で!」の、次のビジョンも完成に近づこうとしている。

INTERVIEWEE DATA
株式会社 森山仏商 アークハウス福山
(かぶしきかいしゃ もりやまぶっしょう あーくはうすふくやま)
広島県福山市南手城町4-13-1
TEL:084-959-4194

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