Vol.30 裂肛(切れ痔)について

Q. 裂肛とはどのような病気ですか

A. 裂肛は、切れ痔・裂け痔とも呼ばれ、便秘による太くて硬い便を無理に出すことや、勢いよく出る下痢などにより、肛門の出口付近の皮膚が傷ついて起こる病気です。症状は、排便時や排便後にも続く激しい痛みが特徴的ですが、出血は少量で、紙に数滴ついたり、便に筋状に付いている程度です。排便のたびに感じる痛みが苦痛で排便を我慢するようになると、便がますます硬くなり、症状をさらに悪化させてしまうという悪循環に陥ります。

 急性期には、保存的治療が基本になります。すなわち、排便習慣を改善して便秘や下痢にならないようにして症状を悪化させないようにし、座薬などの薬物療法も行います。

 慢性期には、長期間にわたる裂肛のため、傷が深く潰瘍(かいよう)になり、皮膚にイボ(見張りイボ)やポリープができたり、肛門が狭くなったりします。こうなると、手術が必要になることもありますが、手術を必要とするのは裂肛の患者さんの1割程度です。裂肛は20歳~30歳代の若い人たちに多くみられます。肛門括約筋が強く、粘膜に張りがあるので、便が硬いと肛門が切れやすいからです。一方、お年寄りは得てして肛門括約筋が緩んでいるため、少々便が硬くてもすんなり排便できることから、裂肛になりにくいという面もあります。

 排便後などに痛みがある場合は、肛門に力を入れないようにして、お尻を温めると痛みが和らぎます。

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