【フジキチ株式会社 /末永 貴久】学校、医療現場、会社… 制服のファーストコール企業に

INTERVIEWEE
フジキチ株式会社 (ふじきちかぶしきがいしゃ)
代表取締役 末永 貴久 さん(44)

メーカーと小売店をつなぐ百年企業

 末永さんは、学校や医療・福祉、オフィスといった様々な制服をトータルに取り扱うフジキチ㈱の4代目社長。社名は、大正13年に創業した藤沢吉之助氏の名に由来する。10年前、父親の滉司氏の会長就任に伴い、会社を引き継いだ。
 「私は次男なので、後継は考えていなかったのですが…」。英数学館高校から東京の大学に進学し、卒業後、一度福山に戻って家族の意向を聞いたり、自社の仕事を経験したりしながら気持ちを固めたそうだ。再び東京に戻り、当時のテイコク㈱(トンボ学生服)に入社、6年間研鑽を積んだ。「同期や先輩など、今も個人的なつながりがあり、企業同士でも弊社はトンボ学生服の県内唯一の販売代理店です。各販売店に卸す蛇口役として、学んだことを福山基準に置き変えた発信を心がけながら、BtoB(企業から企業)の仕事に関わってきました」。

卒業まで美しく着られる制服を

 学生服は取扱校の指定制度があるなど、フリーな市場が少ない特殊な業界。その中で同社が個人に直接販売するBtoC(企業から消費者)への動きを加速させたのは、平成16年。リム・ふくやま前に、小・中学生の制服を揃えたスクールショップ(現フジキチ駅前店)をオープンさせたこと。伸縮性のある裏地、成長設計など、常に独自の工夫を凝らしながら、各校にあわせたオリジナル商品を準備してきた。
 末永さんはこのショップに特に力を注ぎ、「卒業まで美しく着て欲しいと願って作っていますので、ぜひ見て、触って、着用して選んで」と呼びかける。無論、安さが売りではないが、「少しでも入学を控えたご家族の財布に優しく」と、今月中は、中学入学準備の早期予約10%オフキャンペーンを企画。さらに新生活に必要な品のプレゼントや無料お直し券といったアフターフォローの特典も加えている。

次の百年、一番に声がかかる企業へ

 卸町の本社2階にずらりと並ぶ、各校、各サイズの制服ストックを示しながら「取扱指定を受けることは、独占のメリットと同時に、在庫を大量に抱えるリスクも負います」と、間もなく百年を迎える企業でも難しさがあると語る末永さん。震災時の無償提供、障がいやアレルギー対応のイージーオーダー、要望があればジェンダーレス制服の提案・導入にも取り組み、同社主催のソフトテニス大会や、自身が所属する福山商工会議所青年部の活動など、小・中学生との関わりも大切にしながら「これまで以上に地域のニーズを受けとめ、寄り添いたい。いかにして、お客様からまっ先に声がかかる《ファーストコールカンパニー》になるか。それが次の鍵」と展望している。
 自らのリセット法は「無言のサウナ」。無心で汗をかき、エネルギーを充填する。

INTERVIEWEE DATA
フジキチ株式会社(ふじきちかぶしきがいしゃ)
広島県福山市卸町7-12
TEL:084-954-2030

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