INTERVIEWEE
温活・よもぎ蒸しサロン なでしこ
店長 田邉 恵子さん(41)
女性を温めたい
令和5年5月5日にオープンしたばかりの「なでしこ」は、(一社)よもぎ温熱セラピー協会の認定サロン。ハーブの女王と言われるヨモギを煮出した蒸気をデリケートゾーンからあて、身体の芯から温めることで体温を上げる韓国発祥の民間療法を元にする。
加茂町で小学生2人を子育て中の田邉さんが、「体や心の不調には冷えが隠されていると言います。現代は平熱が35℃台という人も珍しくなく、免疫力の低下や不調に悩む人が多いと感じています。女性や母親が元気になると、家族や地域も明るく元気になると思うので、よもぎ蒸しで女性を温め、家庭や地域を元気にしたい、生活圏から伝えていきたい」と勉強し、地元でサロンを開いた。
こだわりのヨモギと器具、環境
我が子と一緒によもぎ蒸しを楽しむ田邉さんは、特に使う道具にこだわっている。ヨモギは標高800mの、岐阜県伊吹山に自生するもの。車も入らない自然環境で、織田信長の時代からノウハウを受け継ぐ薬草職人が手摘みしている。座面に穴を開けた椅子は、ヒノキの1枚板で接着剤を使わず作られており、その下にご飯も炊ける安心の土鍋を置いて、マイナスイオンプレートとヨモギを入れて、素粒水(浄水器を通した水)で煮出す。そこに、ピンク色のガウンを着て覆うように座り温まる。ガウンを頭から被って蒸気を鼻から入れても良いという。「汗をしっかりかいてデトックスしてくださいね。私は月経周期やお通じが整って肌がツヤツヤになりました。生理痛が軽くなった、よく眠れる、ストレスが減ってリラックスできるなど嬉しい声もいただきます」。
よもぎ蒸しを“卒業”して自立
妊娠中に健康への意識が芽生えたと振り返る田邉さん。出産後はさらに関心が高まったという。「汚染食品」や「医学不要論」で知られる異色の医師・作家の内海聡氏の著作に出会い「食べた物で身体は作られると知った。でも良い物だけ摂るのは金銭的にも難しく、体に良くない物を避ける“引き算”で考えるようになりました」。グリーンコープの活動組合員を5年務めた際には、消費者目線で国内外の生産者を訪ね、発信してきた。価値観を共有する仲間も増え、同じ年頃の子を持つ浮田亜希さんと意気投合。「健康について理解を深め、女性が元気になる拠点になれば」とも考え、浮田さんも加わって開いたのが、今回のサロンになる。
ただ、「一定期間通って身体や気持ちが楽になったら“卒業”を」とも訴える。「一生通い続ける必要はないんです。基礎体温やホルモンバランスが整うまでのお手伝い。後は悪い物を避けることで自分本来の力に頼れます。意識も変わって心身ともに自立できると思います」。女性の元気と活躍も後押ししてくれるようだ。
INTERVIEWEE DATA
温活・よもぎ蒸しサロン なでしこ
福山市加茂町下加茂61-1 トミオビル201号室
TEL:050-3593-5901