INTERVIEWEE No.706
BABEーベイブー(べいぶ)
代表 北村 英俊 さん
整備・修理はアウトソージング
新車・中古車の販売、修理、カスタム、車検受付、事故対応に保険相談と、自動車に関してワンストップで対応できる「総合窓口」のような会社として、ベイブを立ち上げたのが2018年9月。創業3年目ですがランクの良い車選びも、高クオリティの修理・整備もお任せください。販売と保険に関しては私が請け負い、その他は仲介しています。業務提携を結んでいるのは板金屋、塗装屋、車検整備会社など信頼のおける10社。この業界に飛び込んだ24歳のときから築いてきたネットワークに支えられています。
スタッフは私の他にアルバイトが2人。タイヤやオイル交換のような軽作業は自社で行うこともありますが、修理・整備に関しては腕利きのプロに任せた方が断然速く、仕上がりの美しさも違ってくるため、アウトソージングしています。年間を通じて多数発注することにより、工賃も低く抑えてもらっているので、お客様からも喜ばれています。また、自社で整備しないことでリフトなどの大型機材を置く必要がなくなり、倉庫兼事務所の規模も縮小でき、賃貸料を抑えられました。
駆け出しの頃はお客様の「安くして」を優先し過ぎて、仕上がりへのクレームを受けるという苦い経験もしました。これにより、お客様の満足度は価格ではなく品質に影響されるものと教訓を得て、予算内に収める努力をしつつ、お客様のドライブライフを考え、きめ細かな提案を心掛けています。
自己流を見つけて成長
この業界に入ったのは偶然友人に誘われたからです。勤めた車屋は2社。最初の会社で営業を経験し、結婚して長男が生まれた26歳のときに転職して、今のスタイルの基礎を身に着けました。当時、社長から促され、一時期、保険会社の研修生をしたことも大きな財産になっています。事故の初動対応や交渉力、代車のランクに子どもの自転車事故補償の有無と、あらゆる角度からベストな保険の選び方を助言できるようになりました。1社目では芽が出なかった私ですが、2社目での、自分で仕事を取り、書類作成も業者への依頼も自分で行う方針が見事にハマって、「自分のやり方」を見つけることができ、売上も伸びていきました。
独立を意識したのは開業する半年前です。子どもが5人に増え、もっと子どもたちと接する時間がほしいと思っていたので、お客様からの「独立すればいいのに」という言葉に後押しされました。開業後は毎日慌ただしく、気付けば初年度で年商1億円を達成できていました。これほど順調に進んだのは、前の職場で独立できるだけの力をつけてもらっていたおかげだと、心から感謝しています。あの時、転職先が違っていたら、私は今、車屋はしていません。
人脈が金脈に
元来ガツガツ営業するタイプではないため、売り方がわからなかった20代の頃はお客様が増えるまでにかなり時間が掛かりました。けれど、ひと度増え始めると紹介の連鎖が止まらなくなりました。その理由を考えると、たまたま自分の生き方が車を扱うのに合っていただけだなと思うのです。
というのも、学生時代から野球とバスケを通して付き合いが多く、それに加えて、愛車のカスタムを通じて、知り合ったお客様とカークラブを立ち上げていた時期もありました。ここ数年は、子どもの野球の世話を通して新たなつながりが生まれています。福山では車は必須アイテム。車検や故障などで必要とされるときに、私を思い出してもらえる関係が自然とできていて、まさに人脈が金脈になったと言えます。
これから車業界では電気自動車の需要が高まっていきます。この新たな波に業者の皆さんと一緒に乗っていくため、着実に準備を進めていきたいです。また、常に変動する車の相場に素早く対応できる勘を養い、より多くの方に一番に頼ってもらえる車屋に成長したいと思います。
■ SHOP DATA
BABE −ベイブ−(べいぶ)
広島県福山市千代田町1-14-27
TEL:084-953-8058