No.880【こどものアトリエ みっけ /大村 恵子】五感で心を満たすアトリエ ー準備・片付けおまかせくださいー

INTERVIEW No.880
こどものアトリエ みっけ
主宰 大村 恵子 さん(41)

おうちではできない遊びを

「準備・片付けおまかせください」をキャッチフレーズに、おうちではできない、1人ではできない遊びを提供しています。

五感を刺激して心が満たされるような内容です。見本通りかどうかや○×を付けるような正解重視や作品を評価する場ではなくて、のびのびと自由に自分のやりたいようにできるような、その子自身をまるごと表現できる場にしたいと思っています。

キャンバスは屋外にも広げています。春と秋に公園で開く「あおぞらえのぐ」では、約12m四方の模造紙と、口に入れても安心な小麦粉絵の具を準備して、思い切り描いてもらっています。

保育士が見つけた新しい道

私はもともと保育士として約15年働いていました。当時は夢中で子どもたちと向き合い、やりがいや楽しさも感じていたので、一生この仕事を続けたいと考えていました。しかし自分が子どもを産んでみて、我が子を育てる貴重な時間を大切にしたいと思い、職場復帰しないまま保育士を辞めました。その後「おむつなし育児」を通して、排泄の気持ち良さや五感の大切さに気付き、自由な発想を盛大に描くアート活動につながりました。

一昨年秋に念願のアトリエをオープン。半年後に現在の場所に移りました。近所の方から「子どもの声が聞こえると元気になるわ」と言っていただき、甘えさせてもらっています。

好きな色で好きなものを

子どもたちは集団に入ると、人に合わせること、社会性を求められることが増えていきます。「みっけ」では、むしろ反対に、自分のやりたいことと向き合って、自己中心的にやっています。危険がなければ助言も制止もなし。自分の好きな色だけで紙を埋め尽くしても構いませんよ。お母さん方も、買い物に行かれたり隣室で見守ったりされています。

「親子クラス」は約2時間、7カ月ごろ(離乳食でアレルギーがわかるころ)から参加可能。お弁当を持ってきて一緒に食べることもできます。同じくらいの年齢の子どもが集まる自然につながる場です。週1回で形に残らない水・泥・粉などを使う感覚遊び「センサリークラス」(3歳〜)は特に人気です。年少〜小6までの「幼少クラス」のほか、大人のクラスもあります。

トキメキと未来への展望

アートのテーマは私のオリジナルで、アーティスト風に表現するなら、アイデアが突然ふっと降りてくる瞬間があるというか。「これいいな、いつかしよう」と心にあたため、私自身のトキメキにお付き合いいただいている感覚です。

今後、形を残せるものについては、作品展も開催予定です。また、出張アトリエにも力を入れ、これまで大切にしてきた「正解のない」「自由な」創作の空気をそのままに、子どもたちの表現を地域に飛び出して届けていきたいと考えています。

■ PROFILE
1984年福山市出身。保育士として約15年間勤務。出産を経て起業し2023年9月にアトリエ「みっけ」オープン。半年後に現在の場所に移転。子どもたちの豊かな感性を引き出す。

■ SHOP DATA
こどものアトリエ みっけ
広島県福山市木之庄町
インスタグラム@mikke_keiko「みっけ 福山」で検索

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