Q. 時々動悸がします。しばらくすると収まるのですが、病気でしょうか?
A. 動悸がする場合、脈が速くなっている場合と、速くない場合があります。また、脈に乱れがある場合と、ない場合があります。
急に脈が速くなる病気は、発作性上室性頻拍症や発作性心房細動です。
発作性上室性頻拍症の場合、いつもは、1分間に70回ぐらいの脈が、急に倍の140回ぐらいで打ちます。不整はなく、治るときも急にもとの70回に戻ります。痛みはありません。
心房細動の場合も、急に脈が速くなりますが、程度はさまざまで、脈が変わらないものから、1分間に200回も速くなるものまであります。脈をみると不整脈になっています。治るときも、急にもとの正常の脈になります。心房細動は元の整脈に治らないことがあります。
心房細動が続く場合は、慢性心房細動といわれます。この場合問題となるのは、心臓内に血の塊である血栓ができる危険があるということです。もし血栓ができますと、それが脳に流れて行った場合、脳梗塞が起こります。そのため、心房細動では血栓を作らないようにするための薬が必要になります。
脈が速くなっていない場合は、心臓神経症や心房細動があります。心臓神経症は、心臓には特に異常がないのに動悸を感じてしまう病気です。心房細動との区別は、脈をみて不整脈かどうかでわかります。いずれの場合も、発作時の心電図を見て診断します。診察したときに発作がない場合、ホルター心電図といって、小さな心電計を24時間付けて検査をする方法もあります。
他にもWPW症候群や洞不全症候群など別の病気がありますので、検査を受けて病気の原因をはっきりさせるとよいでしょう。